ケータイみたいに充電できるクルマって? 三菱「i MiEV」でエコライフ提案!+D Style モテるクルマの選び方(1/2 ページ)

» 2008年05月24日 09時00分 公開
[今井優杏,ITmedia]
photo 見た目が愛らしい研究車両「i MiEV」

 最近、「携帯電話のように充電できる自動車」なんてフレーズをCMでご覧になった方もいらっしゃるかと思います。「そんな大げさな……」って思ってる? いやいや、今、自動車のテクノロジーはものすごいスピードで進んでいるんです。

 先日、三菱自動車が作った電気自動車「i MiEV(アイミーブ)」に乗ってきました。

 “それってなあに?”という方に簡単に説明しちゃいますと、三菱の軽自動車「i(アイ)」をベースに開発された電気自動車がiMiEV。今は研究車両として走行している、貴重なクルマなんです。


photo リアビュー

 すごーく「未来の乗り物」的なイメージがある電気自動車ですが、実はその歴史は古く、1873年には実用的な電気自動車の開発が成功を収めています。1873年といったら、明治6年。そんなにも昔に、電気自動車は産声をあげていたんですね。

 ただ、航続距離の短さや内燃機関の発達により、その後、電気自動車へのスポットライトは徐々に薄れていきました。再び脚光を浴び始めたのは、環境問題への意識が高まりつつあった1970年代。三菱自動車の電気自動車開発も、同じく1970年から始まったといいますから、その歴史の長さに驚きます。


photo メーターはこのようになっています。タコメーターがパワーメーターに変更されています。写真ではゼロのところになっていますが、これが青の方に振れている時は回生ブレーキなど充電されている時。緑の方の時は電力を使ってるときです

 ムズカシイお話はひとまずここで終わりにして、肝心の乗り心地を先にお伝えしてしまいましょう。

 ハッキリ言って……。

 「メッチャおもしろい!!」です。

 このまま熟成されていけば、市販されるころにはカナリ期待できる仕上がりになっていると断言しましょう。

 まず、車内が驚くほど静か!

 内燃機関を使っていないので、静かなのは当たり前なんですが、想像した以上にこの静かさは感動です。車内だけでなく、アイドリング音がないために車外もものすごく静か!

 さらにアクセルを踏めば、低速からのトルクに再びビックリ。


photo i同様、Aピラーの傾斜と広いフロントガラスのおかげで、車内がこんなに明るい! 開放感バツグンです

 この加速は「豊か」なんてもんじゃない! これなら高速道路などでも臆(おく)することなく、スムーズに走行車線へと合流できるでしょう。しかも低速だけでなく、結構な速度まで息継ぎすることなく伸びる、伸びる! シティコミューターにしておくのは惜しいくらいです。

 また、重厚なステアフィールもいい感じ! ガソリンエンジンの本家iに比べて車重が重いなどの理由からハンドルがやや重くなっているのですが(オプションなし/2WDのiは900キログラム、i MiEVは1080キログラム)、それがまたうまい具合に軽自動車らしからぬ操作感を生み出して、こちらも好印象。

 リア・ミッドシップレイアウトのためにホイールベースが長いという特徴を生かし、床下にリチウムイオン電池を搭載することで低重心化に成功、ガソリンiよりも部品が重いためにレーシングカーっぽいセッティングになっていることもおもしろい。接地感もコーナリングの安定性も向上していました。

 あまりのスポーツ性の高さに、「ゆくゆくは『i MiEVカップ』なんてレースを開催したらどうですか?」なんて広報の方に提案する始末。いやほんと、恥ずかしながらゴルフ場のカートくらいしか乗ったことのなかった電気自動車、こんなに面白いなんて予想外でした。モーターの良さもさることながら、iとEVのマッチングが成功の秘訣なんでしょうね。

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