超巨大ロボ、六本木に襲来!? 映画「20世紀少年」完成披露イベント+D Style News

» 2008年08月07日 21時32分 公開
[山田祐介,ITmedia]
photo スタッフ、キャストのほか、高さ/幅/奥行き9メートルという“巨大ロボット”が登場

 大人気コミックを原作とし、シリーズ全3部作で制作費60億円、約300人の豪華キャストという大規模な展開が話題の映画「20世紀少年」(8月30日公開)。その完成披露イベントが8月7日、東京・六本木で開催された。会場には唐沢寿明さんをはじめとする出演陣、堤幸彦監督、原作および映画の脚本を手がけた漫画家の浦沢直樹さん、同じく原作・脚本に携わった長崎尚志さんが登場。さらに、巨額を投じて制作したという“巨大ロボット”が姿を現し、イベントを盛り上げた。


photophotophoto 左から、堤幸彦監督、佐野史郎さん、宮迫博之さん、石塚英彦さん、黒木瞳さん(写真左)。豊川悦司さん、唐沢寿明さん、常盤貴子さん(写真中央/クリックで全体表示)。香川照之さん、宇梶剛士さん、佐々木蔵之介さん、浦沢直樹さん、長崎尚志さん(写真右)

 大阪万博の開催が翌年に迫った1969年、小学生だった主人公・ケンヂが、遊び仲間と共に作った「よげんの書」には、世界征服、人類滅亡計画、正義のヒーローの登場など、子供らしい空想を働かせて生み出した数々のストーリーが記されていた。

 それから四半世紀を経た1997年、ロック歌手の夢をあきらめ、さえない日々を送るケンヂの周辺で、さらには世界各地で、かつての「よげんの書」になぞらえた事件が次々と起こりだす。その背後に見え隠れする謎の人物「ともだち」。謎が謎を呼ぶ展開の中で、ケンヂたちは世界滅亡を阻止すべく立ち上がる……。

photophotophoto 佐野さんに「子供のころにこんなロボットが出てきたら本当に興奮していたはず」と言わしめた、作品中に登場する巨大ロボットのミニチュア(といっても高さ9メートルの巨大セット)は、内部に鉄骨を組み込んだ大がかりなもの。外側はテントの素材などに使用される軽量なターポリン素材を採用しているという。煙幕とともに登場するや、生き物のように顔(?)が上下に動く演出も

 原作漫画は累計発行部数2000万部と国民的人気を誇るが、堤監督は原作の「完コピ」を徹底したという。イベントでは、「自分で言うのも何だが、本当に面白い作品になっていると思う。原作が大好きな人もそうでない人も、ぜひ劇場で楽しんでほしい」(堤監督)と、自信を示した。原作者の浦沢さんも、「観客として作品を観て、思わず3回泣いてしまった。期待をはるかに超える映画。さすがは堤監督です」と大満足の様子。漫画のプロット共同制作者であり、映画の企画・脚本も担当した長崎さんは、「“映像化できない漫画を作ろう”と思って始めたのに、自分が映像化の企画を持って歩き回るとは。映画を観て心地よい敗北感を味わった」と、映画の出来映えに舌を巻いたようだ。

photophotophoto 子供のころにイメージした“将来の自分像”を聞かれたキャスト陣。ケンヂ役の唐沢さん(左)は「早く大人になりたかった」、オッチョ役の豊川さん(中央)は「肥満児だったので、タテに伸びてよかった(笑)」。ユキジ役の常磐さん(左)は「エレベーターガール」とそれぞれコメント

 ケンヂ役である唐沢さんは、「“映像化できるかな”と僕らも思ったが、本当に面白い作品になって、第2章が待ち遠しい」とコメント。さらに、ヨシツネ役の香川照之さんからは、「寒い中撮影が始まって、毎日大変な現場で徹夜徹夜をやらせていただきました。浦沢さんは3回泣いたと言うけど、私は撮影中に3回以上泣いてます(笑)」と、現場の壮絶さをうかがわせる一言も。

 1999年に連載を開始し、“20世紀を検証する”というテーマも持つという「20世紀少年」。その物語には、1960年生まれの浦沢さんが体験した子供時代や青春時代のエピソードが盛り込まれている。マルオ役の石塚英彦さんは、「特に1950年代後半から1960年代に生まれた人には、(作品との)共通点があるのでは?」と話す。ヤン坊・マー坊役の佐野史郎さんは、「昭和30年代、40年代の、子供のころのことが映画でよみがえって、ウルっときた」と語り、「東宝の怪獣映画、特撮映画、空想科学映画を観るのが一番の楽しみだった。大人になってこうして映画に参加できて、非常に興奮しています!」と熱くコメントした。

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※訂正とお詫び:記事初出時、大阪万博の開催年を1969年としておりましたが、正しくは1970年です。お詫びして訂正いたします。


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