キリン、「のどごし」を客観的に測定する方法を開発+D Style News

» 2008年08月12日 16時20分 公開
[ITmedia]

 キリンホールディングスは8月12日、ビールや清涼飲料などを飲む時の感覚表現「のどごし」を客観的に測定する方法を開発したと発表した。同社グループの研究開発拠点であるフロンティア技術研究所と新潟医療福祉大学の真貝富夫講師との共同開発によるもので、飲用時の「のど筋電図」を周波数解析することで簡便かつ高感度にのどごしの客観的な指標を測定できるという。


photo オトガイ下表面筋電図測定

 「のどごし」は飲食物がのどを通っていくときの感覚を表現しており、ビールや発泡酒など“のどで味わう”飲み物の官能評価としてよく使われているが「この“のどごし”が生理学的に何を指しているのかは具体的に分かっていなかった」(同社)という。

 「のどごし」の客観的測定方法の開発にあたって、筋肉が疲労すると表面筋電図の低周波成分が上昇し、高周波成分が減少することから「のど筋肉の疲れにくさ」と「のどごしの良さ」との相関関係に着目。オトガイ下筋(下あごの下の咽頭を挟んで左右にある筋肉)の筋電図を計測し、これを周波数解析する方法を開発した。

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 この方法を用いた検証の結果、一般に飲みやすいといわれる飲料では、飲用時ののど表面筋電図の低周波成分が減少し、高周波成分が上昇することが分かったという。同社ではこの測定結果を「のどごし感」などの客観的な指標とし、商品開発などへの応用を検討していく予定。

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