長いの？　速いの？　それとも“超”速いの!?――MINIを3種イッキ乗り（前編）：＋D Style モテるクルマの選び方（2/2 ページ）

[今井優杏，ITmedia]

　むしろピーキーなのは組み合わされた足回り。

　NAモデルに比べてカッチリ締まっていて、ハンドリングのクイックさをあおるような独特の操作感につながります。このスポーツサスペンションは結構カゲキなので好みが分かれそうですが、私は好きでした。

　MINIのハンドリングはしばしば「ゴーカートライク」と形容されますが、ある程度速度域が高くなってくるとそのクイックさに磨きがかかり、さらに敏感になってくるところはゴーカート以外の何物でもありません。この点はソフトに扱うように心がけ、気をつけたほうがいいです。ホイールベースが短いことも手伝って、ちょこまかした挙動になりがち。

　だけどタイトなコーナーが続くような道ではこのハンドリングがとても面白い!!　思わず自分的スポーツスイッチがONになってしまうエキサイティングさ！　こんなオモロイ挙動をするクルマ、他にはゼッタイ見つからないでしょう。

　このトルク＆パワーでNAのクーパーとの価格差はわずか44万円！（クーパー（MT）・251万円、クーパー S（MT）・295万円）。私だったら、迷わずS、選んじゃうな。

そんなに長いワケじゃないのよ？――「MINI クーパー クラブマン」

　続いてはMINI クーパー クラブマンの6速ATモデル。

　実はクラブマンを借りる時、広報担当の方にお願いしたのが「一番の売れ線モデルを貸してください」ってことでした。で、出てきたのがコレ。やっぱりATが人気だそう。

　超個人的に、クラブマンは相当前から憧れてたクルマでした。理由は単純、めちゃくちゃカワイイんだもん！

　ちょっとオヤジくさいような、50年代のサーファーがウッドペインティングして乗ってたクルマのような、角のあるデザインがダサカワっぽく感じられて（実際にそんなチューンもきっと似合う！）。加えて微妙〜なボディの長さが、なんともソソります。

　そう、このクラブマンのポイントは「“微妙に”長い」ってとこ。

　ステーションワゴンっぽい扱いになってますけど、クーパーSに比べて実寸の全長はプラス22センチ強。ホイールベースは8センチ長いだけ。ね、そんなに長ーいわけでは、ないんです。

　だけどすこしだけ間延びしたような見た目が、かえってクーパーを見慣れた目には斬新に映っちゃう。しかも話題のスプリット・ドアこと「観音開き」のテールゲートや、日本仕様では運転席ドア側（右側）に装着された「もう1枚のチビドア（クラブ・ドア）」も、なんか「今までとは違いまっせ！」「個性出してまっせ！」的主張が感じられて、そこはかとなく興味がわくじゃないですか！

　実際に乗ってみたら、取り回しやすいことに驚きました。これはクーパーにも言えることですが、サイドウインドーのラインやボディ（特にサイドのボディライン）に直線を多様していることにより、車庫入れや縦列駐車などのときに地面の白線や目標物との距離を測りやすく、とてもラックラク。

　アクティブに小回りが利くので、街なかで乗り回すのが、本当に楽しかった。

　だけど何といってもクラブマン最大の魅力は、高速道路に乗った時に顔をのぞかせたのでした。それはホイールベース延長からもたらされる直進性の高さ。

　おっと、この続きは次回の“モテ車”で語りましょう。クラブマンのさらなる魅力、そして真打ち、最後のMINIをご紹介しますよ♪　お楽しみに！