家にある不要な本を、一歩も外に出ずにおこづかいに変える方法(1/2 ページ)

» 2009年04月27日 11時30分 公開
[吉岡綾乃,Business Media 誠]

 人一倍の読書家ということはなくても、それでも気がつくと膨れあがっているのが本。筆者もご多分に漏れず、気がつくと本棚に収まりきらない本が床に積み上がっていたりする。

 実家に置いてもらうのも限界があるが、しかし本を捨てるというのは非常に良心が痛むもの。かくして不要な本は古書店に持っていくことになるのだが、これがなかなか大変なのだ。

不要になった本50冊。はたしていくらになるか?

「文庫本は0円」は悲しい

 古書店の大手チェーンで自分の本を売ったことがある方はご存じだと思うが、この手の店の買い取り価格は一般の古書店とは値付けの方法が違う。古書として価値が高いか低いかを目利きが判断するのではなく、「新しい本ほど価値が高い」という原則に従って値付けがされる。従って「学生のころ大事にしていた本」とか「名作の初版本」といった本は限りなくタダに近い買い取り価格になる。

 もう1つ厳しいのが「文庫本の買い取りは0円」ルールだ。筆者は最初このことを知らず、大学時代に集めた専門書や愛読していた文庫本を中心に古本3箱分を持ち込んだところ、1000円かそこらにしかならなかった経験がある。値段を聞いてがっくりしている筆者に、お店の人が「文庫本は、高いものでも買い取りは0円なんですよ。あとは、コミックスとかだったらもっと高く買ってあげられるんだけど……」と言ったのを覚えている。

古本を持ち込むのも半日がかり

 チェーン店で懲りた筆者は、次に個人経営の古書店に本を持ち込んでみた。大学の近くに店を構えており、自分が持っている本と似た傾向の本を揃えている古書店を狙ったのだ。狙いは当たり、人文系専門書や古めの文庫本をかなり高く買い取ってもらえて、非常にうれしかった。2箱分の古本が、約4000円で売れた。

 しかしこのときは大変だった。自宅からちょっと遠かったのだ。本が詰まった箱はみっしりと重い。段ボール2箱を運ぶのも女手1人では一苦労で、台車を使って本を家から運び出し、クルマに積み込んで古書店に行ったら、半日かかりの仕事になってしまった。古書店に駐車場などあるわけはないので、コインパーキング代もかかった。また、じっくり目利きをしてくれる分、すぐには買い取り価格が分からない。「結果は電話連絡しますので、後日お金を取りに来て下さい」と言われ、電話がかかってきたのが3日後、週末を待って筆者がお店に行けたのは1週間以上後だった。電車に乗ってお店に行き、お金を受け取るとやっぱり半日仕事。「高く買い取ってもらえたのはうれしかったけど、ここまで時間と手間をかける意味があったのだろうか……」と、思わず自問自答してしまった。

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