» 誠Style »

「人馬一体」をコンセプトにしたマツダ・ロードスター。2005年夏にフルモデルチェンジをとげて3世代目となった国産ライトウェイトスポーツの雄に、2006年夏、新たな楽しさが加わった。より快適にオープンカーを楽しむための電動ハードトップ「パワーリトラクタブルハードトップ」の登場である。


car写真01

これまでの電動ハードトップは屋根をトランク内に収納していたため、ただでさえ積載能力の乏しい2シーターオープンカーを、ますます非実用的なものにしていた。快適なドライビングのための装備が、最小限の荷物しか持ち出せない原因になるというジレンマを生み出していたのである。だがロードスター パワーリトラクタブルハードトップは、従来のソフトトップモデルと同じく、ホイールベース間のシートバックスペースにハードトップを収納する世界初の画期的なシステムを採用。ロードスターが、また一歩オープンカーを身近なものにしてくれた。

 

 

ルーフの開閉操作はスイッチ1つ。これまでの電動ハードトップ車のように、ルーフを開ける前にアタフタと荷物をトランクから運び出す必要もない。そして、周囲のギャラリーがその流麗なギミックを楽しめるのは、わずか約12秒だ。このルーフ開閉スピードは、市販されている電動ハードトップ車中で最速を誇る。信号待ちのわずかな時間に“onからoff”へ着替えるさまは、想像しただけでワクワクする。




“人馬一体+音響”の贅沢な空間――パワーリトラクタブルハードトップ × Bose Sound System

開放感あふれるオープンカーの爽快なドライビングは、カーオーディオを楽しむ環境としては非常に過酷なものだった。軽やかなエンジン音とエキゾーストノイズ、手に取るように分かる路面コンディション、肌で風を切る感覚……。オープンカーの醍醐味であるこれら“人馬一体”のテイストは、カーオーディオにとってはすべて“ノイズ”と化してしまう。「開放感か、それとも音楽か……」 オープンカー乗りは、ここでも快適なドライビングの“究極の選択”を迫られていたのである。

ロードスター パワーリトラクタブルハードトップは、オープンカーにも“極上の音響”を用意してくれた。サウンドパートナーに選んだのは、専用サウンドシステムを知り尽くしたBOSE。ロードスター パワーリトラクタブルハードトップに専用設計された「Bose Sound System for the Mazda Roadster」は、あらゆるドライビングシーンで最高の音を提供してくれる。

car写真02

car写真03

数多くのスペシャリティカーに選ばれているBose Sound Systemは、BOSE独自の音響測定手法による膨大なデータと音響心理学で各車種の車室内音場を正確に把握し、最適なスピーカー位置、デジタル・イコライゼーション、周波数特性を設計。車両開発の初期段階からカーメーカー設計者と共同開発する専用サウンドシステムによって、狭い車内でも極上の音響を生み出している。

スイッチ1つで“onからoff”へ着替えられるロードスター パワーリトラクタブルハードトップには、「人馬一体のオープンな空間」と「密閉された2シーターの狭い空間」という両極端のサウンド環境が求められる。BOSEは、ハードトップの状態でまったく異なる車内の音響特性を独自手法で計測、EQチューニングを施し、ハードトップの開閉と連動して自動で2つのEQチューニングを切り替える機能を装備した。

car写真04

car写真05

軽量化と高出力が両立できてしかも高音質なネオジウムマグネットを採用した合計7つのスピーカーを緻密な計算によって配置し、スピーカーごとに最適なイコライゼーションを設定できる専用BOSEデジタルアンプによる最適な音響エネルギーが各スピーカーをドライブする。そこには、かつて味わったことのない至福の音響空間が広がっていく。もちろん、人馬一体の開放感あふれるオープンカーの爽快なドライビングという最上級のオマケ付きだ。

car写真06

取材協力

マツダ  http://www.mazda.co.jp/
ボーズ・オートモーティブ  http://www.bose.co.jp/auto/

取材・文/+D Style編集部

撮影/永山 昌克