――「バイオハザード」はあなたにとってはどんな存在ですか? ミラ・ジョヴォヴィッチ(以下ミラ):「I」のときは、「II」や「III」が出来るなんて思ってもいなかったわ。ファンの皆さんがサポートしてくれたおかげで、映画がヒット。そしてBlu-ray、DVDもBOXまで発売されるなんて、夢のように嬉しいわ。マーシャル・アーツなども学べて、このシリーズは私の生活を豊かなものにしてくれたの。アリスのキャラクターが大好きよ。そして何よりフィアンセ(「バイオハザード」第1作目の監督でシリーズの製作・脚本を手掛けるポール・W・S・アンダーソン)とも出会うことができ、本当にいいこと尽くしなの。 ――「III」の見どころは? ミラ:新しいモンスター、新しい武器、新しいストーリーで、前2作以上にエキサイティングな仕上がりよ。 |
――クローン・アリスについて秘密を教えてもらえますか? ミラ:アンブレラ社が特別なパワーを持つアリスを再生しようと、色々と実験をするのよ。何バージョンものアリスが登場する、つまり何度も殺されるということだから、演じていてあまり気持ちのいいものではなかったわ。 ――アリスの戦闘能力がパワーアップしていますね。 ミラ:サイキック・パワーが強くなっていて、彼女自身、どうコントロールしていいか分からないのよ。ひょっとして、人を傷つけてしまうんではないかと。 ――撮影前に何か特別なトレーニングはしましたか? ミラ:今度のアリスは、チベットのククリという新しい武器を使うの。今まで、どのアクション映画にも使われたことがないのよ。ククリはナイフでもなく、刀でもなく、その使い道はバラエティに富んでいるの。危険なこともあったけど、新しいことを学ぶことはいつも楽しいわ。 |
――危険なこととは? ミラ:当然、ククリのプロフェッショナルではないから、危険はいっぱいあったわ。クルクル回していたら、汗ですべって思った以上に飛んでいってしまったこともあって。ククリが飛んでくるんじゃないかと怖がって、誰も私に近寄らないの(笑)。ククリを家に持って帰ったら、ポールも逃げ回っていたわ(笑)。 ――今回は砂漠がメイン舞台ですが、過酷な環境での撮影はいろいろ苦労があったのでは? ミラ:50度も60度もある砂漠でのロケは本当に大変。ワイヤーを使ったアクションもハードだったわ。ラッセル・マルケイ監督は頑張りすぎて、脱水症状で入院してしまったのよ。あとは機材に砂が入って壊れたり、砂嵐が起きて何週間も撮影ができなくなったり…。おまけにモーテルで撮影していたらサソリまで出てきて、もう大変(笑)。 |
――もしサイキック・パワーを実際に身につけたら、その使い道は? ミラ:実は自分でも色々と考えたりしてみたの。飛ぶのが好きなので、まずは飛んでみるわね(笑)。あとは「グリーン・デスティニー」みたいに、さらにマーシャル・アーツを極めたいわ。 ――アイデアを出されたシーンはありますか? ミラ:ポールは才能ある脚本家なので、基本的には受け入れるようにしているの。でも最初、アリスがモンスターに変身するって言われたときは、それは嫌とハッキリ断って、書き直してもらったわ(笑)。アリスも、このシリーズも大好きで、作品が良くなるための努力は惜しまない。だからこそ、演じていて居心地の悪いシナリオではやりたくなかったの。 ――ファンの皆さんにメッセージを。 ミラ:ファイトシーンもスケールアップしているし、前2作よりもエキサイティングで、大作感もあるわ。Blu-rayやDVDで繰り返し楽しんでくださいね。 |
文/本山由樹子