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快楽旅団

vol.09 ギャンブルじゃない街ラスベガス その3(実践編)

困った!
3回ではラスベガス(以下ラスベガス)は語れない!
つだけラスベガスのイメージだけ払拭して、ラスベガス編の幕を閉じようと思う。
それは、タイトルに冠っているが、ラスベガスが、なぜギャンブルの街ではないのか?
今や全世界からおのぼりさんが集まる観光地なのは、周知のとおり。さらにその観光客に匹敵する多くのビジネスマンが集まることをご存知だろうか?ここラスベガスでは、世界規模の大展示会が数多く開催されるからだ。1年中、数多の展示会、パーティーがパッケージング化され開催されているのだ。通年温暖で、仕事と遊びが複合化されていているために、仕事と遊びが存分に味わえる合理的な場所なのだ。ただ会期中は、大多数が宿泊施設を使うため (全米各地や海外からの参加者が多く、地元民は少ない)期間中はホテルの宿泊料金が信じられないくらい高くなる。因みに筆者が毎年訪問する展示会は以下の通り……。

●NATIONAL ASSOIATE OF BROADCASTING SHOW 8万人
●CONSUMER ELECTRONICS SHOW (CES) 15万人
●ASSOCIATED SURPLUS DEALERS/
 ASSOCIATED MERCHANDISE DEALERS (ASD/AMD) 7万人
●SPECIALTY EQUIPMENT MARKET ASSOCIATION (SEMA) 6万人
など上げればきりがない。かつてはCOMDEX(17万人規模)も存在したのは記憶に新しいところ。

大きなコンベンションが開かれるビジネスの街でもあるという認識も頭に入れておきたい。
昼間は、起業の展示会に奔走。そして夜はナイトショーやカジノで楽しむ。期間中は寝ることなく日々を過ごしたい。そうしないと24時間では収まりきらないのがこの街ラスベガスだ。今回はもしあなたが展示会に参加した場合を想定して、最小限の力で最大の力を発揮する方法をお教えしよう。2泊3日で展示会を隈なく巡り充分楽しむ方法がある。

 

1日目:到着日、展示会前日

大韓航空便到着:16時55分に到着する。テロ後入国が厳しくなったが、観光地であるラスベガスは比較的簡単に入国する事ができる。もちろん両手の指紋は、取られるし、写真も然り。少しばかりの儀式を終えホテルに向かう事にする。空港には、早くもスロットが!逸る気持ちを抑えさて空港から見えるストリップ通りに見えるエッフェル塔やニューヨークの街並みやピラミッドをかたどったホテル郡(巨大なラブホテル風とも……)に思いを馳せる。

意外と近いところに見えるが、縮尺が狂っている(外観のみ「通常のビルに見える建物でも2倍の大きさで建てられている。」で十分距離があることを心して欲しい。前回も触れたが、1つのホテル左から端まで歩くと30分(MGMホテルなど)かかる所もあり。
空港から各ホテル(ストリップ地区)へ向かうのは、いくつかの方法があるが、ラグジュアリーホテルであれば、そのホテルがチャーターバスを出しているので利用。もしくは、$4のホテル行きのバスを使うのが良いだろう。もちろんタクシーも利用するのが良いが、イベント開催時には20分以上長蛇の列に並ばなければならないのを覚悟しよう。料金は$15〜20ぐらい。ラスベガスのホテルは殆どが15時以降のチェックインとなっているため、早目に付いた場合は展示会場に向かいレジストレーションを済ませてしまうのも良いだろう。当日会場についてからの登録手続きは予想をはるかに超える時間のロスを生む事になる。展示会場は、主に2箇所。代表的なラスベガスヒルトンホテル(バニー・マニローオンステージ絶賛開催中)併設のラスベガスCC(ラスベガス・コンベンション・センター)。殆どの展示会が行われる場所で、裕に幕張メッセの10倍の大きさである。規模もアメリカンである。全て回るのにも2日かかる。さらに数マイル離れたベネティアンに併設のSNDCC(サンズ・コンベンション・センター)でも開催された場合は4日以上かかかること必至である。ちなみにホテルから会場までは、最近就航したモノレールも意外と便利だが、初乗り$3と非常に割高だ。
その前にラスベガスは、砂漠の地に突如生まれたために非常に乾燥した場所なのである。乾燥しているだけに静電気が多発。ビチビチ体に電気が走るので、予め、放電グッズは必須だ。その他にも、ラスベガスではホテルに必須の冷蔵庫が用意されていない事が多い(下に来て食事をせよということ)ので、早めにミネラルウォーターを用意したい。近くにある大手スーパーやコンビニで購入すると、ホテル内の価格の1/3で購入する事ができる。
事前の登録をコンベンション会場で済ませた後は、ホテルに戻り、疲れた体を休まさず、食事に出かけ、ナイトショーを楽しもう。近年のラスベガスは、大味な食事は、影を潜め、高級志向に移りつつあるためホテルに併設されているレストランに入れば間違いないだろう。中でもオススメは、$10でプライムラムステーキが食せるParis Hotelのカフェがオススメ。日本食も本格的なものが多い。明日からの展示会に備え、食事を取りながらでも広い会場を練り歩くプランを立てるのが良いだろう。お腹を満たせば、後はナイトショーに出かけ、時差に慣らしてしまおう。オススメは、日本でもお馴染みのシルクドソレイユが提供する舞台だ。大変人気があるので、予め日本で予約するのが良いだろう。チケットマスターなどで注文し、WILLCALLを選択しておけばチケットを会場でピックアップできて便利だ。ちなみに現在オススメできるのは以下のショーだ。

1:NAB開催中のラスベガスコンベンションセンター。但し南館。2:人でごったかえす展示会場。この人々が夜はそのままカジノやショーに流れる。3:ホテルと会場を結ぶ無料バス。探せば無料で便利な手段があるはず。4:Parisのプライムリブ&クラブが格安で!それも24時間。
5:うわさのHOOTERS HOTEL併設HOOTERS(さわやかお色気居酒屋)もかなりリーズナブル   6:セリーヌディオン専用の円形のステージ会場。そして彼女は毎晩公演を繰り返す。7:青い顔をした3人組が繰り出すドラミングとパフォーマンスを行うBlueman
おすすめなナイトショー

2日目:展示会当日

ナイトショーを見ればちょうど眠気も頂点なはず。このまま眠りに入り明日に備えよう。なにせ会場は、幕張メッセの4倍くらいの大きささらにラスベガスCCにいたってはその倍以上。とてつもなく大きな会場である。日中は会場をせわしくなく歩く事になるだろう。歩けば歩くほど情報は手に入るので、是非歩き回ってほしい。会期中はほぼメーカーがランチを提供してくれたり、展示会終了後、カクテルパーティーを会場で行ったり、別会場で大きなパーティーが催されることが多いので食事の心配もない。夜は、パーティーに潜入も良いだろう。酒が入れば腹も割るということで酔っ払った隙に関係者から話が聞きだせることも多数。一晩にいくつものパーティーが開催されるが、心配後無用、各社談合して終了時間間際になると大きなバスが迎えに来て次の会場まで送り届けられるサービス徹底振ぶり。夜の時間が余れば、ナイトショーに繰り出すかカジノで遊んでみるのも良いのかも。

3日目:帰国日

ラスベガス→ソウル間の飛行機が夜中12時50分発のため、半日をつぶすことなく、その日も有効活用できる。日中は前日同様1日を展示会に当てることができる。展示会ではクロークなどのサービスも徹底されているため会場に向かう時にチェックアウトを行い、会場クロークに預けておくのが良いだろう。1日$2程度である。朝食は、会場で取るよりもはるかに安くておいしい「バフェ」を使用した、いわゆるバイキングスタイルのレストラン。元々は、カジノで遊ぶ客を対象に、豪華な料理を短時間で素早く食べることができる場所だったが、近年は、ギャンブルとは関係なくバフェそのものがラスベガス名物になったために、料理の内容が年々豪華になり、値段もやや高めに設定されるようになった。朝食はリーズバブルなので是非試してもらいたい。しかしながら味は健在である。特にオススメのバフェを3つほど紹介しよう。

おすすめのバフェ

と筆者が仕事をしながらも存分に楽しむラスベガスなのである。
ONとOFFが同居する街ではならこそメリハリの付いた日々が過ごせる。
仕事であるが、ストレスはたまらない何度でも訪問したい街である。

<ロケ地>
ラスベガス

著者紹介

猪蔵(いのぞう)
株式会社ヒマナイヌ 取締役副社長

いつも腹ペコ。世の中の面白いことを常に探っている在野編集者兼古物商。大学在学中より映像編集をはじめる。傍ら、株式会社まんだらけの店頭公開業務に取締役として従事。公開後、株式会社イマジカに移籍し、ソフトウェア開発を行なう。また映像専門誌「DVJ」編集デスクも務める。2003年(株)ヒマナイヌを起業。現在は東京麻布十番のカフェ縁縁を経営他、投資会社(株)アストリックス・キャピタル・パートナーズの取締役に就任。一瞬香港在住。プランニングを中心に映像に関するライティングや著書、TV番組の構成も手がけるなど多方面に活躍中。「人への思いやり」や「おもてなし」をテーマに頓知の利いた商品を世に送り出そうと奔走中。

http://www.himanainu.jp/




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