エンタープライズ:ニュース 2002/07/05 19:28:00 更新


Keynote:「ブロードバンドは2005年に爆発的にやってくる」とソニーの所氏

NetWorld+Interop Tokyoも7月5日で最終日を迎えた。この日の基調講演のトップバッターは、所眞理雄氏(ソニー執行役員上席常務)だ。同氏は「ブロードバンド時代への挑戦」をテーマに、ブロードバンドに適した端末、インフラ、コンテンツが今急速に整いつつあると語った。

 NetWorld+Interop Tokyoも7月5日で最終日を迎えた。この日の基調講演のトップバッターは、所眞理雄氏(ソニー執行役員上席常務)だ。同氏は「ブロードバンド時代への挑戦」をテーマに、ブロードバンドに適した端末、インフラ、コンテンツが今急速に整いつつあると語った。

「“ブロードバンドは本当にやってくるの? ソニーは大丈夫?”と言われることもあるが、ブロードバンドは、もうすぐそこまできている。もちろん、ソニーも大丈夫だ」(所氏)

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 ソニーではVAIOにはじまりPDA、携帯電話、AV機器や情報家電、さらにコンテンツサービスまでと、幅広いラインナップを提供している。所氏は、そのそれぞれにおいてブロードバンドへの準備を整えていると説明した。

 例えばコンテンツについては、オンラインゲーム「EverQuest」をPS2に展開し、5カ国語に翻訳して展開する予定という。また、マルチプラットフォームでの音楽配信を実現する「Label Gate」も、今年秋からPS2で実現するほか、モーバイル端末への配信も計画しているという。

 さらに同氏は、ブロードバンド時代の端末として、いわゆるネット情報家電に言及。同社のネットワークハンディカムやチャンネルサーバ、VAIOメディアランチャーを紹介し、「いったいいつになればネット情報家電が出てくるのかと思っている人もいるかもしれないが、実際には既に、幾つか登場している」と述べた。

 ここで大事なのが同社の「ユビキタス“バリュー”ネットワーク」という戦略だ。「しばしばユビキタスネットワークという言葉が語られるが、ソニーではその間にバリューという単語を入れた。ステーショナルもモーバイルも含んだネットワークを通じて、新しいバリューを作り出し、顧客に届けていくことが一番大事だ」(所氏)

 所氏はさらに、今年秋にはVAIOを中心としたホームサーバを用いたホームネットワーキングを展開するとした。さらに2003年春には、WEGAを中心としたホームエンターテイメントセンターを積極的に立ち上げる計画があるという。そして2003年秋にはモーバイルに取り組み、「PDAとホームサーバ、ホームエンターテイメントセンターが一緒につながっていくことで、インタラクティブでパーソナルなネットワークができる」と述べた。

「2000年からブロードバンドに適したインフラ、コンテンツ、コンシューマーエレクトロニクス機器がいろいろ登場してきている。2005年には爆発的にブロードバンドがやってくるのではないか」と同氏は予測。そしてこのブロードバンドが、さまざまな感動やエクスペリエンス(経験)を実現してくれるだろうと語った。

関連リンク
▼NetWorld+Interop 2002 Tokyo オフィシャルサイト
▼ソニー

[高橋睦美,ITmedia]