エンタープライズ:ニュース 2002/07/05 00:40:00 更新


ギガクラスの回線で大容量データのミラーリングをデモしたNTT Com

NTTコミュニケーションズ(NTT Com)はNetWorld+Interop 2002 Tokyoの展示会で、ブロードバンドバックボーンサービス「ギガウェイ」を利用し、高品質の画像データを転送・ミラーリングするというデモンストレーションを行っている。

 NTTコミュニケーションズ(NTT Com)はNetWorld+Interop 2002 Tokyo(N+I 2002 Tokyo)の展示会で、ブロードバンドバックボーンサービス「ギガウェイ」と「ブロードバンドアクセスサービス」を利用した、「IPストレージミラーリング」のデモンストレーションを行っている。

 このデモは、NTT Comとエクストリームネットワークス、東京エレクトロンなどが共同で行っているものだ。幕張メッセとNTT Com日比谷オフィスの間を、大手町ビルと千葉港ビル経由で接続している。接続回線は、SDH(2.4Gbps)が1本、ギガビットイーサネット(1Gbps)が2本という構成だ。

 このうちNTT Comブースと千葉港ビルまでの間がブロードバンドアクセス、千葉港ビルから大手町ビルを経由し、日比谷ビルまでを結ぶのがギガウェイだ。このうちギガウェイの1Gbps(イーサネットインタフェース)は参考出展という位置付けである。

 なお同社は、N+I 2002 Tokyoのインフラネットワーク、ShowNetの外部接続回線も同様の構成で提供している。ただし帯域はぐっと増えて、SDH 10Gbpsという大容量だ。

 デモンストレーションでは、日比谷ビルから幕張メッセに向けて、1.5Gbpsという非圧縮HD画像をリアルタイムに伝送。逆に幕張メッセからは、SD非圧縮画像(270Mbps)を送信している。こちらに用いられているのはSDH(2.4Gbps)のほうだ。

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2.4Gbpsの回線を用いて行われたHDTV/SDTV転送のデモ

 これと並行して、イーサネットインタフェースで提供されるギガビット接続を用いて、大手町オフィスとブースに配置した2つのRAIDシステムを、ニシャンのIPストレージスイッチ経由で接続。大容量のIPストレージミラーリングを実演している。ちなみにこのコンテンツは、IEEE 802.11a/b対応の無線LANシステムでクライアントまで配信されている。

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今後有力なアプリケーションと見られる「ギガビットイーサネット+IPストレージ」のデモ

 NTT Comは展示会初日である7月3日、ブロードバンドアクセスサービスにおいて、従来提供してきたファストイーサネットやギガビットイーサネットに加え、10ギガビットイーサネット(IEEE 802.3ae)を利用した品目を提供すべく、インタフェースの機能開示を行ったことを発表している。

 今回のデモでは、ギガウェイ、ブロードバンドアクセスともに、参考展示の形で10Gbpsメニューが紹介された。ただし、実際の提供時期となると、まだ検討中という。それよりも先に実現されそうなのがギガウェイのイーサネット 1Gbpsサービスで、「具体的な時期は未定だが、そう遠くない時期にこのサービスを提供したい」と、同社担当者は述べている。

 なお同社のブースでは他にも、ADSL回線を用いて安価にIPv6接続を利用できる「IPv6/IPv4デュアルADSLサービス」(仮称)や、IPv6を用いた遠隔監視システムなどが紹介されている。

関連リンク
▼NetWorld+Interop 2002 Tokyo オフィシャルサイト
▼NTTコミュニケーションズ

[高橋睦美,ITmedia]