エンタープライズ:ニュース 2003/06/25 16:54:00 更新


マイクロソフトがWindows Server 2003発表会で見せつけたパートナーシップ

パートナーシップを強調するWindows Server 2003。米国発表から2カ月遅れなものの、マイクロソフトは万全な体制で出荷だと自信を見せる。

 Windows Server 2003の発売に合わせ、都内ホテルで発表会が開催された。さまざまなパートナーが会し、マイクロソフトが今までに培ってきた関係を見せつける印象が強い内容となった。

 発表会で各代表から共通にコメントされたのは、パートナーシップ関係について。印象づけるかのように、会場には富士写真フイルムコンピュータシステム、日本電気、SAPジャパン、インテル、大塚商会、オービックビジネスコンサルタントからの代表者が壇上に立ち、Windows Server 2003早期導入による目的と効果が語られた。ほかにもプレゼンテーションの間には、映像インタビューコメントが流れ登場した企業は20社以上、コメントは寄せられなかったものの、名を連ねている企業は50社程度にまで上る。

 冒頭では「Do Move With Less」と掲げられ、7月1日付けでマイクロソフト、代表取締役社長となるマイケル・ローディング 氏が壇上に立った(関連記事)。同氏からは、製品としての強化ポイント、開発時の注力ポイントなどが触れられた(関連記事)。

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7月1日よりマイクロソフト日本法人を率いるマイケル・ローディング 氏


パートナー協調こそがWindows Server 2003の持ち味のひとつ

 マイクロソフト取締役・平井康文 氏からは、利用シナリオと題し、オペレーション(System Management Server、Application Centerなど4製品)、アプリケーション(SQL Server、BizTalk Serverなど5製品)、インフォメーションワーカー(Project Server、Exchange Serverなど3製品)それぞれのストラクチャを「Windows Server System」と呼ぶことが挙げられ、これらに集約されているのだとコメントされた。各プロダクトは、相互利用を可能とすることで、運用効率性や一貫性のあるサービスが実現できるのだと強調する。

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マイクロソフト取締役・平井康文 氏からは、ビジネスバリューと題したパートナー関係が語られた


 すでに13社(機関)が早期導入を行ってきたことも挙げられ、いずれの企業においても本格稼働済みか、その間近であるという(セイコーエプソン、富士写真フイルム、三洋電機、ジェイティービー、ニッセン、大塚商会、スカイパーフェクトTV、NTTコミュニケーションズ、グローバルメディアオンライン、GMOホスティング アンド テクノロジーズ、カブドットコム、ジェイアール東日本システム、和光学園)。

 早期導入企業における内訳も紹介され、「セイコーエプソン」ではセキュアなインフラ構築を行いドメインの統合、「富士写真フイルム」ではIA64上での展開、「三洋電機」ではアプリケーションプラットフォームとしてVisualStudio.net 2003を営業システム構築に利用、ジェイティービー(JTB)ではHTTPサーバのIIS利用により40%のパフォーマンス向上、「大塚商会」ではROIの246%向上および投資効果では1億5000万円の予想、グローバルメディアオンラインでは、XML運用を視野に入れた処理スピードアップ実現、などが紹介された。

 このような早期導入例の背景としては、米国で4月に先行発表されていたが、日本での6月発表の理由を企業導入紹介のための準備期間であった、そうローディング 氏が冒頭で語った。

Windows Server 2003に合わせIA64市場をけん引するインテル

 また、インテルからは代表取締役共同社長の吉田和正 氏が立ち、サーバ市場はここ2年間ほど停滞してきたが、今後はIA64のテクノロジーで先導し、活性化させていくものだとコメントする。また、マイクロソフトとはWindows Server 2003実現のために約3年間、協力関係を築いてきたことも強調された。

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インテル、代表取締役共同社長・吉田和正氏からはIA64が市場をけん引していくとコメント


 近く発表予定の次期Itanium 2(コードネーム:Madison)についても触れられ、30〜50%のスピードアップを実現することや、3年後には、予測ではあるものの現在の13倍の高速化を実現するロードマップも組まれていると語られた。

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マイクロソフト取締役、眞柄泰利 氏は、ハードウェアベンダーとの関わりについてを語る


 マイクロソフト取締役、眞柄泰利 氏からは、ハードウェアメーカーとの共同関係についてがコメントされた。すでにWindows Server 2003のプリインストールは「75モデル」、IA64でも「10モデル」が決定されており、Windows 2000 Server発表会時は15モデルであったことも挙げられ、この勢いを感じ取っていただきたい自信を見せる。映像インタビューでは、デルを始め、東芝、IBM、HP、ユニシス、日立、富士通からのコメントが寄せられた。

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[木田佳克,ITmedia]