SAS、環境問題を解決する新ソフトウェア群を発表CO2排出量を管理

SAS Institute Japanは環境問題への対応や経営情報の透明化などの取り組みが求められる企業向けにソフトウェアの新製品を提供する。

» 2008年07月09日 21時11分 公開
[怒賀新也,ITmedia]

 SAS Institute Japanは7月9日、都内で記者発表会を開催し、環境問題への対応や経営情報の透明化などの取り組みが求められる企業向けに、ソフトウェアの新製品を日本で提供すると発表した。米国では4月に発表している。

企業活動における炭素排出量およびコストを管理できる

 製品名は「SAS Sustainability Management」。企業が環境対策を含めた「持続可能性(サステナビリティ)」を実現する戦略を策定し、パフォーマンス管理を実施できるようにする。従来からSASが提供していたビジネスインテリジェンス、パフォーマンスマネジメント、時系列予測、統計分析、活動基準管理などのソフトウェアを組み合わせて製品化した。

SASの吉田仁志社長は、60%のCEOが環境問題に関心があるとするAccentureのCEO向け調査結果などを引用しながら「環境への対応は収益に直結する」と強調した

 製造業が環境対策をする際に役立つ機能として、例えば二酸化炭素モデリングが挙げられる。サプライヤーが納品してくる部品の製造のために消費されたものを含め、製造工程で排出するCO2(二酸化炭素)を詳細に把握できる。顧客別、事業部別にCO2排出量を管理することも可能という。

 Sustainability Managementでは、企業のサステナビリティレポートに関する国際的なガイドラインであるGRI(Global Reporting Initiative)フレームワークを採用した。これにより、従来の財務情報を中心とした企業パフォーマンス管理に加えて、CO2排出量や雇用実績などの指標を取り入れることができる。事業活動とCO2排出量のコストを関連付け、収益性と環境の両立を目指す体制の構築が可能という。

 7月25日から提供を開始する。

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