ただのコラボツールじゃない、Oracle Beehiveの真価とは?Oracle OpenWorld San Francisco 2008 Report(1/2 ページ)

Oracle OpenWorld San Francisco 2008は2日目を迎え、Beehiveの全容が見えてきた。それは単なるコラボレーションツールではない。業務アプリケーションとの連携がBeehiveの最大の強みだ。

» 2008年09月25日 06時00分 公開
[谷川耕一,ITmedia]
Beehiveのキャラクターを大きく描いたシャトルバス

 「Oracle OpenWorld San Francisco 2008」の目玉のひとつ、「Oracle Beehive」は、単なるコラボレーションツールではなかった。

 オープニングのキーノートセッションで紹介された際には、統合の度合いが従来製品から格段に向上したコラボレーションツール、という印象だった。電子メール、カレンダー、ファイル共有、Webカンファレンスなど、従来は独立していた機能がシームレスかつ密に連携できるようになったものだと思われた。

 だが、米国時間の9月23日に行われた2日目のキーノートでは、Oracle Beehiveを実際の業務の中で活用すればいいのかが改めて紹介された。Fusion Middlewareを統括するトーマス・クリアン上級副社長は、BIやEPM(Enterprise Performance Management)が生み出す洞察や情報をどのように共有し、それに基づいてどのようにコラボレーションしていくのか、という脈絡でその潜在的な力をアピールした。

 Oracle Beehiveがライバルとは明らかに違う製品であり、単にコラボレーション機能の完成度の高さを狙ったものではない。

 それを示すひとつ特徴がある。それは、現時点でOracle Beehiveには専用のクライアント環境がないということだ。つまり、これは純粋なサーバ製品であり、使い勝手を大きく左右するであろうユーザーインタフェース部分は、既存のものの中から顧客が自由に選択できるようになっている。

 Microsoft Outlookのような使い慣れたクライアントを利用することもできるし、クリアン氏のキーノートのデモでは「Oracle WebCenter」のポータル画面に、Beehiveがガジェットとして取り込まれていた。

 このWebCenterとの統合が、実はBeehiveの大きな特徴にもなっている。というのも、これは単に画面上で1つになっているということではなく、Oracle Application Integration Architecture(AIA)の下、WebCenterを介してさまざまな業務アプリケーションと連携し、Beehiveを起点として業務プロセスを柔軟に回すことができるからだ。

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