「再現」ではなく「転生」したウルトラマンのかっこよさ「ウルトラマン Fighting Evolution Rebirth」レビュー(1/5 ページ)

長年に渡って多くのファンを魅了し続け、世界観も確立されているキャラクターのゲーム化は、簡単なようで案外難しいのかもしれない。ファンのこだわりや欲求が多岐にわたるからだ。シリーズ4作目となる「Rebirth」では、大胆な解釈による新たなウルトラマン像が打ち出されている。

» 2005年11月04日 00時56分 公開
[小泉公仁,ITmedia]

過去の3作品とは方向性が異なる「Rebirth」

 来年は、初代ウルトラマンが初めてTVで放映されてから40周年だとか。これだけ長い年月を経て、なお幅広い年代層から愛されるキャラクターというのも珍しい。かくいう私自身も、やはり幼少の頃はTVでしばしば観ていたし、大人になった今日でもDVDを買っては懐かしんでいるから、相当に刷り込みが強い世代なのだと思う。

 「ウルトラマン Fighting Evolution」シリーズは、歴代のウルトラマンや怪獣たちが一堂に会した格闘アクションで、これまでに3作品がリリースされている。私はこのシリーズがとても気に入っていて、特に昨年末に発売された「ウルトラマン Fighting Evolution 3」(以下、FE3)は、他の大作や話題作もそっちのけでひたすらにプレイしていた。昭和と平成の主要なウルトラマンたちが勢揃いという豪華さに加え、ビジュアルの美しさ、動きのなめらかさにすっかり魅了されたからだ。隠しキャラでウルトラマン80まで登場するというサプライズもあり、コアなファンの期待に応える内容だったように思う。もっとも、その出現条件は尋常ならぬシビアさだったが……。

 そして前作FE3から1年と待たずにリリースされたのが、今回レビューをお届けする「ウルトラマン Fighting Evolution Rebirth」(以下、Rebirth)だ。前作の圧倒的なボリューム感と完成度の高さを見せられているだけに、このRebirthにも自ずと期待が高まり、発売前からあれこれと妄想を巡らせてしまう。前作で80まで出てきたのだから、ひょっとしたら今回は「ザ☆ウルトラマン」のジョーニアスが出てくるかもしれない。いや、「ウルトラマンUSA」のスコットやチャックだろうか。意表を突いて、ナイスが最後の隠しキャラだったらおもしろいかも。発売前からこんなにワクワクさせてくれるシリーズ作は、そうそうない。

 ところが、手元に届いたRebirthは、妄想の産物とは別物だった。そもそも、新マン、エース、レオの姿さえない。はて、これはどうしたことか……。

 このRebirthは、過去の3作品とは異なる方向へ舵を取っていたからだ。FE3までは、私たちがTVで知るところのウルトラマン“らしさ”を再現することに腐心していたように思うが、今作はウルトラマンの“かっこよさ”を1から作り直すことに重きが置かれているように見える。

画像 Rebirthとは、復活、再生、生まれ変わりなどを意味する言葉。既存の概念を超えて生まれ変わったウルトラマンとは?
(C)円谷プロ (C)2001 円谷プロ・毎日放送 (C)BANPRESTO 2005
       1|2|3|4|5 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」