狙ってるのか、本気なのか。ゲーマーを震撼させる衝撃作「高速機動隊 World Super Police」レビュー(1/5 ページ)

良作か、はたまた駄作か。これほどまでにその判断を右へ左へ揺さぶるゲームって、いったい何なのだ。いつまでも結論が導き出せないままに、とうとう最後まで遊んでしまうなんて……。

» 2005年11月11日 12時00分 公開
[小泉公仁,ITmedia]

待たされて、待ちくたびれて、突然の発売

 かれこれ1年以上も前から、どうにも気になってやまない新作があった。それは、架空の特殊警察を題材とし、パトカーを駆って犯人を追いつめていくというゲームらしい。その時点で公開されていたキャラクターデザインが、ここ最近では珍しくナチュラルな雰囲気であったことにも好感を抱いた。彼らの間でどんなドラマが繰り広げられるのだろうと、想像をたくましくする。ところが、2004年秋の時点で「今冬発売」とアナウンスされていたのに、年が明けても一向に発売される気配はなく、その後、何も続報が出てこなくなった。

 発売元は、暦年のゲームファンなら誰もがその名を胸に刻みつけているであろう「ジャレコ」。かつて、ジャレコ本社ビルが私宅からそう遠くないところにあり、その前を通るたびに「じゃじゃ丸くん」を思い出したりしていた。そういえば、以前は「JAQNO」というブランド名で観賞魚用品まで手がけていたっけ……。

 そういった状況の中、このソフトが無事に世に出るのかとやきもきさせられたが、ついに発売されることとなった。当初の予定から遅れること1年、ようやく「高速機動隊 World Super Police」(以下、高速機動隊)を手にする日が来たのだ。

画像 紆余曲折を経て、無事発売にこぎ着けた高速機動隊。ジャレコ名義での完全オリジナル作品をプレイするのは、かなり久しぶり

キャラクターデザインの変更にいきなり面食らう

 長らく待たされただけに、期待に胸をふくらませながら早速プレイするものの、キャラクターデザインが当初発表されていたものと全く違うことに面を食らう。新旧のどちらがよい悪いという問題ではなくて、主人公を含む登場人物全員のビジュアルが大幅に変更されていたら、そりゃさすがに驚く。

画像 このゲームの主人公「松平正則」(左)と、隊長の「ロバート・ウィルス」(右)。名前や役どころは同じだが、昨年公開されていたキャラクターデザインとは顔からコスチュームから何もかもが違っている

 ちなみに、今回のキャラクターデザインを手掛けたのは、「マジック:ザ・ギャザリング」のカードイラストなどでも知られている一徳さん。この高速機動隊でも、多数のキャラクターを個性豊かに描き分けている実力派だが、その見事なデザインをシナリオが生かし切れていないような印象も……。ほかにも、シナリオが日本編とアメリカ編のダブル構成になっていたり、クレジットに「ジャレコ」のほかTYOグループ傘下の「朱雀」も名を連ねていたりと、「高速機動隊を巡って、この1年の間にいったい何があったの?」と勘ぐりたくなるような変貌ぶりなのだ。

画像 シナリオに沿ってミッションをクリアしていくメインモード「WORLD SUPER POLICE」には、日本を舞台とした「ブルーウィング編」と、アメリカ側の話を描く「レッドホーク編」がある。どちらから始めてもよいが、双方をクリアすると物語の全貌が見えてくるという仕掛け
       1|2|3|4|5 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」