3部作も中盤に。緑の中国山岳地帯でくり広げられる物語とは?「ガンパレード・オーケストラ 緑の章 〜狼と彼の少年〜」レビュー(1/3 ページ)

「白の章」からわずか2カ月半という短いスパンで登場した「緑の章」。舞台を冬の青森から春の中国山岳地帯に移して、登場人物も一新。また、システム面にもところどころに改良が見られる。

» 2006年04月13日 15時00分 公開
[小泉公仁,ITmedia]

3部作の第2弾は、春の中国山岳地帯が舞台

 「ガンパレード・マーチ」の続編として3部作構成で展開されている「ガンパレード・オーケストラ」シリーズ。1月に発売された「ガンパレード・オーケストラ 白の章 〜青森ペンギン伝説〜」(以下、白の章)に続き、早くも2作目の「ガンパレード・オーケストラ 緑の章 〜狼と彼の少年〜」(以下、緑の章)が発売されている。

画像 年初に発売された白の章に続き、第2作目の緑の章が早くも発売に。白の章単体でも相当のボリュームがあっただけに、満足にやりこめないまま緑の章を迎えてしまったという方も多いのでは……(私もそう)

 このガンパレードシリーズでは、“マーチ”、“オーケストラ3部作”とも共通の世界観がベースになっていて、“幻獣”と呼ばれる謎の敵と人類との戦いが描かれている。そもそも幻獣とはどういった存在で、何の目的で人類を脅かすのかなど、この世界には謎が多い。そして、50年以上にわたる戦いの末、人類の生存域は日本を含むわずかなエリアに限られ、10代の少年たちまでが戦争にかり出されている、という設定だ。プレーヤーはある部隊の少年兵の1人となり、学園での生活を営みながら、仲間たちとともに幻獣との戦いに挑んでいくことになる。

 前回の白の章では、冬の青森を舞台に1999年12月から2000年2月いっぱいの3カ月間を過ごすという内容だったが、今度の緑の章では中国山岳地帯が舞台となる。ここで孤立状態にある「第105山岳師団」の一員となり、2000年3月から5月末までを過ごす。3部作とはいえ、白の章と緑の章では舞台も登場人物も異なり、一個の独立した作品として成り立っているので、緑の章単体でもプレイは可能。ただ、セーブデータによる連動で、白の章のキャラクターを緑の章に登場させるといった仕掛けが用意されている。

冒頭からなにやら不穏な空気が漂うストーリー

 前作である白の章の登場人物は、生徒16人+教師1人+ペンギン1羽(?)の計18人だったが、今回の緑の章では生徒が15人になり、ほかに教師1人、厩務員1人、そして猫が1匹という構成。プレーヤーキャラとして選択できるのは生徒のみなので、前作から1人減ったことになるが、白の章の生徒を「転属」という形で緑の章に登場させることができるので、それを加味すれば31人(ほかに隠しキャラもいる)の中から選べることになる。

画像 緑の章で最初に選べるのは、「ヒーロー」というストーリーのみ
画像 15人の生徒の中から、主人公(プレーヤーが操作するキャラ)を1人選ぶ。クラスメートになるのは8人なので、1回のプレイでは生徒全員に会えない(戦闘で死亡→補充要員としての登場はあるが……)
画像 これまでの経緯を伝えるオープニングデモは、白の章のものと同じ。「言わなきゃいいのに、時の官房長官がそう発言したため」とか、「人類は4000万の死者を残してユーラシアから消滅した」など、言い回しが少し独特なのもこのシリーズの持ち味かも

画像 緑の章でもとりわけ強い存在感を放っているのが、この「芝村英吏」。冷酷さを感じさせる言行の裏には、いったい何が? 前小隊長の死から始まるストーリーというのも、意表をつかれる

 前作とは打って変わって今回は山地で春の3カ月間を過ごすというので、うららかで爽やかなものを連想していたら、のっけから何やら穏やかでない。「芝村英吏」なる少年がテントに灯油をまいて火をつけ、「小隊長は戦死した」と通信で伝える。そして、プレーヤーキャラを新隊長に就かせ、自分はその参謀となるという。緑の章では、彼が重要な鍵を握っていそうだが……。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」