「DQ」、「FF」の次世代機向け4タイトルが明らかに――スクウェア・エニックス プレスイベントE3 2006(2/2 ページ)

» 2006年05月09日 15時31分 公開
[遠藤学,ITmedia]
前のページへ 1|2       
photo 橋本真司氏

 「ここでスクウェア・エニックスが全力を挙げて進めている次世代プロジェクトを紹介します。口頭で説明する前にご覧ください」と切り出したスクウェア・エニックス コーポレート・エグゼクティブの橋本真司氏より紹介されたのは、FFシリーズ最新作となるFINAL FANTASY XIIIと、それに関連するプロジェクト「FABULA NOVA CRYSTALLIS FINAL FANTASY XIII」だった。

 会場で上映されたムービーは、実機映像も多数含まれているということで、かなり作り込まれている印象を受けたFINAL FANTASY XIII。ゲームの内容としては、シリーズの中でも、最も文明が進んだ未来、魔法とテクノロジーが融合し進化した、誰も見たことのない未来世界を舞台に、そこで生きる人間たちの物語が描かれるという。

photo 北瀬佳範氏

 プロデューサーである北瀬佳範氏は、「今回見ていただいたムービーはスタートラインに過ぎない。FFの名を冠す以上、“対応ハードの持つ性能を極限まで使い切る”を命題に、さらなるクオリティアップへの挑戦を続けていきたい」とコメントした。

 また、こちらの記事でも触れている通り、“FINAL FANTASY XIII”という名が付くタイトルはほかに2つある。そのひとつが、ラテン語で“行動を起こす”の意味を持つアギトの名を授けられた「FINAL FANTASY アギト XIII」となる。次世代のケータイをターゲットにして開発が進められている本作は、新しいオンラインRPGを目指すという。

photo 田畑端氏

 ディレクターの田畑端氏は、「例えば敵との戦闘では、ケータイの持つロケーションフリーな通信性を生かした、その場その場でプレーヤーがパーティを組むといった、バトルスタイルが導入できます。いつでも、どこからでもアクセスできる、最も身近なFFを目指したい」とコメントした。

 続く2つ目、ラテン語で“向きを変える”の意味を持つヴェルサスの名が付く「FINAL FANTASY ヴェルサス XIII」は、「FINAL FANTASY VII ADVENT CHILDREN」と「KINGDOM HEARTS II」のスタッフが開発を務めるタイトル。上映された映像を見た限りでは、現代とさほど変わらない時代設定のようにも思えたが、主人公と思わしき青年のいる聖堂や、それを取り囲む防具で身を固めた集団など、幻想的な雰囲気漂うものとなっていた。

photo 野村哲也氏

 FABULA NOVA CRYSTALLIS全作品のコンセプトデザインとキャラクターデザインを手がけ、本作ではディレクターを務める野村哲也氏は、FINAL FANTASY ヴェルサス XIIIについて「今までにない新しいFFということで、アクション要素の高いものを考えています。物語は“絆”をテーマに、痛みを感じるリアルなキャラクターとストーリーを描いていきたい」とコメント。続けて「これまで自分たちが追ってきた作品性のひとつの完成形にしたい」と、その意気込みを語ってくれた。

photo FABULA NOVA CRYSTALLISロゴ

 FABULA NOVA CRYSTALLIS3作品が紹介され、再度登壇したのは橋本氏。同氏は「既存のFFの概念を自ら打ち壊しつつも、これまで挑戦し続けてきたFFらしい新たな試みをしたい。これはまだスタートに過ぎない。この先、(FABULA NOVA CRYSTALLIS FINAL FANTASY XIIIに関して)“新たな発表”を心待ちにしていただきたい」という意味深な発言を行い、新プロジェクトの説明を終えた。


photo 和田洋一氏

 すべてのタイトル紹介を終え、最後に壇上に登場した和田洋一氏は、まず開発スタッフに感謝の気持ちを述べた後、「私たちスクウェア・エニックスは、レスポンスに優れた高品質な製品を出すことが使命だと思っています」とコメント。また、次世代ゲーム機はゲーム作品の品質に衝撃を与えるだけでなく、ゲームのビジネスモデルを大きく進化させる力があるとし、今後も『Compilation of FFVII』の展開を始めとしたポリモーフィックコンテンツ(一昨年からスクウェア・エニックスが提唱している事業戦略で“ひとつのコンテンツをさまざまなプラットフォームやメディアを越えて幅広く展開するビジネスモデルで、作品同士の相乗効果をもたらす”というもの)をまい進していくことを改めて強調するとともに、力強く将来へのビジョンを述べて幕を閉じた。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/18/news134.jpg 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  2. /nl/articles/2404/18/news025.jpg 生後5日の赤ちゃん、7歳のお姉ちゃんから初めてミルクをもらうと…… 姉も驚きの反応がかわいい
  3. /nl/articles/2404/18/news057.jpg 9カ月の赤ちゃん、バスで外国人の女の子赤ちゃんと隣り合い…… 人生初のガールズトークに「これは通じあってますね!」「ベビ同士の会話、とろけます」
  4. /nl/articles/2404/17/news037.jpg 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  5. /nl/articles/2404/17/news034.jpg 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
  6. /nl/articles/2404/18/news155.jpg 大谷翔平選手、ハワイに約26億円の別荘を購入 真美子夫人とデコピンとで過ごすかもしれないオフシーズンの拠点に「もうすぐ我が家となる場所」
  7. /nl/articles/2404/17/news179.jpg 「ケンタッキー」新アプリに不満殺到 「酷すぎる」「改悪」の声…… 運営元「大変ご迷惑をおかけした」と謝罪
  8. /nl/articles/2404/16/news192.jpg 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
  9. /nl/articles/2404/17/news129.jpg 「ハーゲンダッツ硬すぎ!」と力を入れたら……! “目を疑う事態”になった1枚がパワー過ぎて約8万いいね
  10. /nl/articles/2404/16/news175.jpg 「そうはならんやろ」をそのまま再現!? 「ガンダムSEED FREEDOM」のズゴックを完全再現したガンプラがすごすぎる
先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」