隊長、もっと指示を出して下さい――戦場ではチームワークこそがものを言う:「クロムハウンズ」レビュー(2/3 ページ)
いざ戦場へ!
まずは1回戦ってみようか? ということで、早速にも出撃。戦う場所は敵国と隣接している付近であればどこでも選ぶことができ、勝利すればその地域での支配率が上昇する。各地域には平均4つほどのマップがあり、各マップごとに支配率が設定されている。最も高い支配率を持つ国が、その地域の支配国となる仕組みだ。
実際の試合は、3〜4キロメートル四方のマップで行う。舞台には敵と味方の基地が3〜5個置かれており、その中で「司令部」を設定する(残りの基地はおとり扱いとなる)。敵ハウンドをすべて撃破するか、敵の司令部を壊すと戦闘に勝利したことになる。負ける条件はその逆だ。また、対戦には制限時間があり、タイムオーバーの場合はより多くの「コムバス」を占拠していたほうが勝者となる。
コムバスとは電波塔のようなもので、支配するとコムバスを中心にNA(ネットワークエリア)が発生する。NA内にいるプレーヤーのみ、ボイスチャットが可能なので、プレーヤー間の連携が重要となる本作では、見過ごせない建物だ。なお、コマンダータイプのハウンドがいれば、ハウンド周囲にNAが発生し、かつマップ上で敵と味方の位置を把握することができる。チームに1機はいてほしい存在となるだろう。
最初はみんな初心者なので、特に作戦は立てずプレイを開始した。ふと周囲を見回してみると、シングルプレイでは絶対に出てこないような、奇抜な格好やド派手な彩色の機体がちょこちょこと目に付く。“移動、速いっすねー”、“色がめっちゃ派手ですな!”なんて各機体の感想を述べつつ進軍していると、敵と遭遇。“敵が居ました、えーと場所はXX(マップの座標)ですね。あ、撃ってきました”、“了解、向かいまーす”と各々が行動を決める。そして激戦の火ぶたが切って落とされた。
……などと格好良く書いてみたものの、初のスカッド戦は目の前の敵を攻撃するという、何とも行き当たりばったりの展開となった。1機倒せば1機やられるという消耗戦。その時、突如画面に「作戦失敗」の文字が! どうやら、敵の別動隊がこちらの本陣に奇襲をかけ、司令部を破壊してしまったようだ。
“しまったー!”、“守りが誰もいなかったですね”、“とりあえずお疲れさま”と感想とあいさつを述べつつ、初陣は敗退という残念で悔しい結果に終わった。しかしそれ以上に、チームで協力して遊ぶという魅力のトリコになってしまったのである。
“今度はもっと上手く戦いたい! そして勝ちたい!!”。そのためにはどうすればよいのか? とりあえず機体をカスタマイズする、という安直な結論に達して、ガレージにこもることにした。
反省点を生かしつつカスタマイズ
ワールドモードのガレージには、ショップが登場する。ここでは、自分の資金を使い、ハウンドのパーツを購入することが可能だ。資金は個々の作戦に勝利すると報酬という形で支払われる。
ハウンドの構築に必要となるのは、脚部のパーツとプレーヤーが乗るコックピットだ。この2つのパーツをベースに、電力供給を司るジェネレーター、各種武器、装甲板といったパーツを配置していく。搭載できるパーツの重量は、脚部によって決定される。基本的に、移動速度の速いパーツほど総積載量が低くなる傾向だ。また総積載量によっても移動速度が変わり、簡単に言えば重いほど遅くなる。
強力なパーツは基本的に重いため、機動力を生かしつつ高火力を維持するのは難しい。パーツ構成には“これが最強!”というものはなく、トライ&エラーを繰り返し、少しずつ自分好みに変えていくことになる。この作業は非常に楽しく、ついつい時間を忘れて構成を考えてしまうことだろう。
さらに言えば、ワールドモード開始時点では各国の開発力が低く、すべてのパーツが購入できるわけではないのもポイントだ。開発力は時間とともに上昇し、一定ごとに新たなパーツがショップに登場する。そのため、新しいパーツが登場するのを待つワクワク感も味わえるのだ。
筆者のハウンドの弱点は、主力であるスナイパーライフルの火力不足だった。そこで、スナイパーライフルを外し、変わりにアサルトライフルとロケットランチャー、地雷を搭載したアタッカータイプに変えてみた。なお、ガレージで作業を行っている時でも、スカッドのメンバーとボイスチャットをすることは可能だ。雑談しながら、アドバイスを受けてカスタマイズするのは、1人で黙々と作業するよりも何倍も楽しいものだった。
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