過去にないほど多数のゲームタイトルを展示――マイクロソフトブース2007 International CES

今年のマイクロソフトブースは、当然Windows Vista一色かと思いきや、ここはE3か!? と思わせるほどゲーム関連の展示に力を入れていた

» 2007年01月10日 20時32分 公開
[平澤寿康,ITmedia]

PC向け新作タイトルを多数プレイアブル展示

画像 ブースのかなりのスペースを「Games for Windows」コーナーとして確保し、多数の新作タイトルを展示していた

 2007 International CESのマイクロソフトブースは、いつもと雰囲気が異なっていた。例年であれば、WindowsやPC、周辺機器に関する展示が中心で、ゲーム関連の展示は、ここ数年Xbox/Xbox 360関連のものがごく狭いスペースで展示される程度のものであった。しかし今年は、Xbox 360やPCゲーム関連のコーナーだけでブースの1/3ほどのスペースを占めるほど、非常に力の入った展示を行っていた。

 そのゲームコーナーで最も力を入れていたのが、「Games for Windows」関連の展示だ。ビル・ゲイツ氏基調講演でも、マイクロソフトはWindows Vista登場を控え、Xbox 360だけでなくPCゲーム市場にも注力していくことが語られたが、それを裏付けるかのようなブース構成となっていた(関連記事参照)。それも、今後発売が予定されている最新タイトルを数多く用意してプレイアブル展示しており、その一角だけまるでE3かのような雰囲気であった。


 展示されていたPC向ゲームの中で注目を集めていたのは、昨年のE3で発表された、Windows VistaとXbox 360とのクロスプラットフォーム対戦が可能な初のタイトルとなる「Shadowrun」や、Xboxで絶大な人気を誇る「Halo 2」の移植版、非常に優れたグラフィック表現で昨年のE3でも大いに話題となった「Crysis」など。中でもShadowrunは、Windows Vista版とXbox 360を並べて用意し、双方の間で対戦プレイが可能な状態での展示となっていた。

画像 「Shadowrun」がVistaとXbox 360の間で対戦プレイが可能な状態で展示されていた
画像 「Halo 2」のPC版も展示。試遊機を6台用意するという力の入った展示となっていた
画像 高品質グラフィックで注目を集めるCrytekの新作FPS「Crysis」もプレイアブル展示

 それら以外にも、注目度の高い新作FPS「Hellgate:London」(関連記事参照)、人気フライトシミュレータの最新版「Microsoft Flight Simulator X」、DirectX 10ベースの優れたグラフィックが魅力のMMORPG「Age of Conan:Hyborian Adventures」、RPG「Dungeon Siege」シリーズでおなじみのChris Taylor氏によるリアルタイムストラテジ期待の新作「Supreme Commander」や「World in Conflict」などが展示されていた。これらは、PCゲームフリークから多大の期待を寄せられている未発売の大型タイトルばかり。しかも、昨年E3でもムービー出展のみでプレイアブル展示ではなかったタイトルも多数含まれており、PCゲームフリークにとってかなり見所の多い内容だったように思う。

画像 FPS期待作「Hellgate:London」。日本ではバンダイナムコゲームスが販売する(関連記事参照
画像 優れたグラフィックが魅力のMMORPG「Age ofConan: Hyborian Adventures」
画像 新作RTS「Supreme Commander」もプレイアブル展示だった

画像 Vista向けカジュアルゲームのコーナーに、Xbox Live アーケードで人気のシューティング「Geometry Wars: Retro Evolved」のVista版が展示されていた

 さらに、Windows Vista向けカジュアルゲームを紹介するコーナーでは、「BLISS ISLAND」、「LUXOR 2」、「Spinword」といったタイトルに混じり、Xbox 360向けのレースゲーム「Project Gotham Racing 2」のおまけゲームから独立し、Xbox Live アーケードでも高い人気を誇っている「Geometry Wars: Retro Evolved」のWindows Vista版が堂々とプレイアブル展示されていたのだ。Vista版のGeometry Warsは、ビル・ゲイツ氏基調講演で流された映像が初公開であったが、移植版とはいえ、CESのマイクロソフトブースで完全新作タイトルを見ることができるとは思っていなかっただけに、素直に驚きを感じた。

Games for Windowsに押されXbox 360コーナーはやや地味な展示に

 マイクロソフトブースでは、Games for Windowsタイトルだけでなく、Xbox 360タイトルももちろん展示。ただしXbox 360コーナーは、説明員を配置することなく14台の試遊機を並べて設置して来場者に自由にプレイさせていた。これは、ほぼ昨年どおりの展示内容ではあったものの、タイトルごとにに説明員を置き、しかも1タイトルあたり最大6台もの試遊機を設置していたGames for Windowsコーナーとはかなり大きな格差を感じた。これは、今後マイクロソフトがPCゲームにもより注力していくということをアピールするため措置だと思われるが、それでも北米で絶好調のXbox 360が隅に追いやられる形となっていたのには驚いた。

 Xbox 360コーナーに展示されていたタイトルは、北米市場で発売2カ月ほどで270万本ものセールスを記録した「Gears of War」や、日本でも高い評価を得ているカプコンのFPS「LOST PLANET EXTREME CONDITION」、ヒップホップをモチーフとする格闘ゲーム「Def Jam」シリーズ最新作「Def Jam: Icon」、北米で非常に人気の高いサウンドゲーム「Guitar Hero II」のXbox 360版などが展示されていた。これらの中で注目されていたのは、やはり人気のあるGuitar Hero IIだ。ギター型のコントローラを手に陶酔したかのようにプレイに没頭する来場者を多数見かけるほどであった。

画像 Games for Windowsコーナーの躍進によって隅に追いやられたXbox 360コーナー
画像 14台の試遊機を設置し、新作の注目タイトルを中心にプレイアブル展示されていた
画像 北米で人気の高い「Guitar Hero II」を熱心にプレイする来場者が多数見られた

 CESは、E3と違いゲーム業界以外の来場者がほとんどであり、これまでは基本的にゲーム関連の展示はあまり注目度が高くなく、その数もあまり多くなかった。しかし、今年からE3が様変わりすることもあってか、CESにおけるゲームの位置づけもやや変わってきているようで、その象徴とも言えるのが今回のマイクロソフトブースだったように思う。もちろん、E3のような大混雑というわけではなかったものの、各ゲームタイトルにしっかりと来場者が付き、熱心にプレイする姿が見られた点も、これまでにはあまり見られなかった光景だ。これが来年以降も続くようであれば、ゲームユーザーにとってCESも見逃せないイベントとなっていくはずである。

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