「パック」を使ってポケモンバトル――「ポケモンバトリオ」登場(1/2 ページ)

タカラトミーは、AQインタラクティブと共同で、キッズ向けアミューズメントマシン「ポケモンバトリオ」を7月から導入する。従来からあるようなカードゲームではなく、「パック」と呼ばれるチップ状のプラスチックを使ってプレイする。

» 2007年04月11日 16時31分 公開
[今藤弘一,ITmedia]
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 「ポケモンバトリオ」は、タカラトミーとAQインタラクティブの共同事業として開発された、新しい業務用キッズ向けアミューズメントマシン。ポケモンが描かれた「パック」を3枚まで使い、3対3のポケモンバトルをくり広げる。1プレイは約5分、100円で、1枚のパックが獲得できる。

 バトルの流れだが、まずは筐体にパックをエントリーさせたら、フィールド上の任意の位置に配置してバトルスタート。配置によってフォーメーションを取ることが可能で、攻撃型、または防御型など、さまざまな組み合わせで戦うことができるようになっている。もちろん、これまでの「ポケットモンスター」シリーズと同様に、「くさ」、「みず」、「ほのお」などの相性は存在するので、どう戦うかという戦略も重要となってくる。

画像 パック
画像 フィールド上での操作

 発表会の席上、タカラトミーの佐藤慶太代表取締役副社長は、「業界では筐体を中心としたビジネスが盛んになっており、ブームが過ぎたとはいえ“高値安定”となっており、人気を継続しながらも安定して成長している。昨年発売された『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』も大きな売り上げを記録し、たくさんの親子が楽しんでいる。純玩具の売り上げが厳しいと言われているが、AQインタラクティブと共同で、TVゲームと玩具の2つの要素を組み合わせたのがこの商品」と語る。

 また、AQインタラクティブの石井洋児代表取締役社長は「これまでAQインタラクティブは家庭用ゲームのソフトを開発してきたが、キャラクターを使ったゲームも得意。わたし自身も長年アミューズメントマシン開発に携わってきたし、いつかは立ち上げたかったビジネス。今回の開発に当たってはノウハウをすべて投入した」とも。

 「ポケモンバトリオ」の制作に当たっては、タカラトミーと、開発だけでなくPRや運営などを密に進めたとのことで、キッズアミューズメントマシンも研究したそうだ。「『ポケットモンスター』のキャラクターを使うので、これまでにないものをと考えて出てきたのがパック。コレクション性もあり、リピート効果も高い。幅広い年齢層に『ポケモンバトリオ』を楽しんでほしい」(石井氏)。

画像 タカラトミー代表取締役副社長 佐藤慶太氏
画像 AQインタラクティブ代表取締役社長 石井洋児氏
画像 タカラトミー 執行役員 沢田雅也氏

 また、タカラトミーの執行役員である沢田雅也氏は「昨今はキッズ向けアミューズメントマシンとしてカードゲームが多く、供給過剰な面もある。インカムが減少するとともにPRも減少し、バージョンアップの期間も長くなり、従ってユーザーが減少するという、ともすると負のスパイラルに入ってしまう。そこで『ポケモンバトリオ』ではパックを導入するとともに、バトルステージ上でパックを動かして戦うという、一線を画したゲームに仕上げた」と語る。

 沢田氏はまた、「ポケモンバトリオ」を中心としておもちゃ売り場を活性化するという方向性についても語り、筐体を真ん中に置き、その周辺におもちゃを配置することで、売り場自体を劇場にしたい、とも。今後は小学生向けのコミック雑誌やTV番組を通じてアピールしていくそうだ。

 なおリリースのスケジュールだが、6月に開催される「次世代ワールドホビーフェア」やポケモンセンターでのプロモーションのほか、6月末に開催される「東京おもちゃショー」でもお披露目となり、その後7月より本格稼働が開始される。当初は36種類のポケモンでのバトルが楽しめる予定だ。

 「ポケモンバトリオ」ではこのほか、パックを入れて保存するためのケースや、ユーザーデータを保存するためのカードなどの周辺商品群も登場する予定となっている。「目標は、1年で30億、3年で100億の市場規模を目指すビジネスとなる」(沢田氏)。

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