喜屋武さん、ココロの中を見つめ直してみませんか?――「音声感情測定器ココロスキャン」編:「喜屋武さん、これできますか?」(その4)(1/3 ページ)
タレント喜屋武ちあきの困った顔が見たいというだけでやっているわけではない連載。今回、実際に試してなんぼの“あなたの「ココロ」の取り扱い説明書”を開いてみませんか?
お茶の間で自分探しをしませんか?
「喜屋武さん、これできますか?」は毎回、喜屋武さんにお題となるゲームソフトを事前に渡し、十分に遊んでもらってから取材に臨んでもらっておりました。しかし、喜屋武さんが知っているのは取材対象となるゲームソフトのみで、今回の取材がインタビューなのか対戦なのか、それともなにかの実験なのかは一切聞かされずに進行するのがお約束となっております。目的はただひとつ、喜屋武さんの困った顔が見たいから! それだけ!
喜屋武さんにとってはまったく利するところがないのでしょうが、元来その場でのノリを尊重した出たとこ勝負な企画と、最近は本人も理解した(諦めた)ようで、前回は「慣れた」とまで言い放つ始末。あまつさえ「担当のKさんの趣味趣向が分かってきましたよ」なんて小馬鹿にした態度を取るに及びました。これはいけません。自分だって自分のココロが見えていないのに、喜屋武さんに分かってたまるもんですか。決めつけよくない!
そこで、いつまでもまっさらなココロで仕事に臨んでほしい我々は、喜屋武さんのためによかれと思い試練を与えることにしました。今回は、なんのゲームかも教えません! 日時と場所だけ指定して、まっさらな気持ちでおいでいただきました。そして、他人のココロを知ったかぶった喜屋武さんに、自身の知らなかったココロの中身を分析してもらうことにしたわけです。そうです。そんな喜屋武さんにおあつらいむけのソフトがセガより発売されるのです。それが本日のお題、「音声感情測定器ココロスキャン」!
「音声感情測定器ココロスキャン」とは?
日本SGIとAGIが共同開発した「感性制御技術ST(Sensibility Technology)for ニンテンドーDS」の独占許諾を取得したセガが、「なるほ堂」シリーズの最新作として8月16日に発売するもので、「感性制御技術ST」(Sensibility Technology、以下ST)をニンテンドーDS向けゲームソフト開発のためにミドルウェア化され家庭用ゲームソフトへ採用されたのは、本作が世界初となる。
STとは、コンピュータに人の感性を理解させて反応させる技術の総称で、本作に採用されたSTは、人の音のリズムを分析して感情検出を行うというもの。これは、人間の「感情」という不確定なものを、より定量的に捉え、ツールとして利用することを試みる新しい技術によるもので、すでに受付システムやコントロールシステムなどに採用されている音声認識技術とはまったく異なっている。単語に依存することなく、人の声のリズムから感情を推定できることが特徴で、人間と機械のスムーズな会話システムなどへの応用が可能となっているのが特徴だ(関連記事参照)。
本作は、プレーヤーの発話音声に含まれる「喜び」、「怒り」、「がっかり(落胆)」、「平常心」、「興奮」といった5つの要素の度合いからココロの動きを認識し、誰でも手軽にココロの測定を行ったり、ココロの変化を利用したゲームを楽しむことができるという。
自分自身が本当に好きなモノ、興奮するモノを探す自分探しのモードや、会議室に持ち込んで、この会議は本当に盛り上がっているのかリアルタイムで計測するモード、会社の上司、友達、家族などのココロの内側を丸裸にしてしまうモードなどが収録されている。
つまり、「音声感情測定器ココロスキャン」では、音声からおおまかなその人の本心を引き出すこともできるかもしれないという魅惑のソフトなのである。これは喜屋武さんにもってこい。今回は、セガから開発に携わった第一GE研究開発部 プランニングセクションリードプランナーの吉永匠氏にお話を聞きながら、喜屋武さんのココロの中身をスキャンしてみたいと思います。
ソフトの内容が内容だけに、事前に渡したりなんかしたら、質問やらを事前に予習して耐性ができてしまうかもしれない……。そんなわけで、喜屋武さんには今回、タイトルすら伏せることにしたわけです。事実、吉永氏によると、設問などを知っているのとないのとでは反応も異なり、ものによっては“慣れる”こともあるとのこと。これは危ない。ナイショにしておいてよかった。
さて、喜屋武さんには聞きたいことが山ほどあります。聞くのが怖い、あの事も……。では、喜屋武さんのリポートからお読みください。
相変わらず何も教えてくれないんですね……
7月某日。ITmediaに私はいました。この連載、内容をあまり教えてもらえずに集合というのはすでに毎回のことなんですが、今回はとうとう何のゲームなのかも聞かされず。わたしがマネージャー氏に聞いても「それはちょっと……」と言われました。担当のK氏、とうとうマネージャー氏を手玉に!!
仕方ないので何も知らないまま、何も持たないまま、行ってきました。こうなりゃこの状況を楽しむしかありません。行ってみると、部屋に通されるなりK氏より1枚の紙を渡されました。
「まだ時間があるので、これ書いていてください」
見てみると、「喜屋武さんの好きなもの」、「喜屋武さんの興奮するもの」などのアンケート項目が。そういえば、自分が興奮するものなんて考えたことないわ。苦戦するわたし。しばらく経ってもK氏が戻ってこないので、外に出てみたところ、K氏と数人の男性がなにやら話し合っておりました。
「あ……あれ、来ちゃったんですか」
えっ……なに? 来ちゃいけなかったの? 秘密の話? いじめ? 悪口言ってた? なんか過去にもこんな気まずさを味わった経験があるわ。ああ、イヤなこと思い出した。
K氏と話していた男性たちは、セガの方でした。ああ、ソニックのところの。お世話になっております。
打ち合わせも終わったのか、なにやら機材を取り出しガサゴソとセッティングを始める皆さん。そしてまだゲームさえ知らされないわたし。それなのにK氏ったら……「それじゃあまず、しばしご歓談を」ですよ! ちょっとちょっと! 歓談てあなた……! いきなり放置しすぎでしょうに。
しかも内容は喜屋武さんがいかに雨女かということ。どうやらこの連載の取材、今まで4回中3回雨だったそうです。しかもどれも半端ではない豪雨。K氏、自分が雨男かも、とはまったく考えていない。それがK氏クオリティ。そして、K氏はやっぱり何かをたくらんでいた!!
「そろそろ……いいかな。それではここで、今日のタイトルを紹介します。それはこれ! 『音声感情測定器ココロスキャン』!」
こ、こころすきゃん……? これが今回のタイトルだそうです。しゃべった声でココロの奥深くを探って、本心をあらわにしてしまうという、とんでもない秘密兵器(空想)! いや〜まさに、現代のドラえもん的ひみつ道具ですね……ってまさか! 今の歓談の時間は!!
「いやー喜屋武さんのしゃべっていたことも全部本心がつつぬけですよ」
うあああああ〜K氏ぃいいいいいぃぃいぃ〜ひどいぃぃぃいいぃ! わたしがしゃべっていたことは、「音声感情測定器」によってスキャンされていたようで、セガの方の手元にあったニンテンドーDSにばっちり筒抜けだったようです。
「コーフンしています」、「ガッカリしています」、「怒っています」など、しゃべるとダイレクトにココロが表示されてしまうこのツール。確かにすごいけど、本当〜? てきとうにやっているんじゃないんですか?
とまずそこを疑ってしまうのは、ユーザーならば当然のことでしょう。でも、プロデューサーの吉永さんによると、このゲーム自体は専門家の博士による監修が行われ、「音声情動解析システムST」という技術が使われているんだそうです。ふむ、かなり信憑性が高いっていうことですね。
そうなると、例えば「K氏ステキ」なんてお世辞を言おうものならば、すぐにココロスキャンでバレてしまうっていうことですね。わたし、なんだか尋問されているような気分になってきました。
「いくつか診断ツールがあるので、やってみてください」ということで、ココロの健康チェック、ココロの年齢チェックをやってみました。ココロの年齢チェックでは、表示された言葉を感情を込めてしゃべります。果たしてわたしのココロ年齢は何歳?
「あなたのココロ年齢は7歳です」
あ……あれ? どうやらかなり幼いですね。「いがいとコドモ」なんて言われちゃってます。これが肌年齢ならアレですが、ココロ年齢はもうちょっと上を目指したかった。ここでK氏が「喜屋武さん、さっきのアンケート書いてくれました?」ときた。ああ、忘れてました。迷った挙句、好きなもの「シャア」とか「JOJO」とか書いたあの紙。
「このゲームには、スキスキ測定器や動揺測定器などもあるんですよ。このアンケート用紙に書いてあることを調べてみましょう」とのこと。
スキスキ測定器では、項目をタッチペンで入力することで、フリーワードでも測定でき、好きなものの順番までおおまかに分かっちゃうんです。ということで、調子に乗ったK氏が「喜屋武さんがこの中で誰が一番好きかチェックしてみましょう」と言いながら名前を入力していく。
ドキドキの結果は……マネージャーA氏が一番好き! という結果でした。さすが、付き合いが長いだけあるわ。K氏も意外(?)に上位に入っていたということで一安心ですよ。これってあれですね。ねるとんでやったら楽しそうですね! え? 死語?
この感情測定ツールは遊びがいがあるので、セガのディレクター陣を巻き込んで他にも色んなものをチェックして遊びました。どうやらわたしはサメが好きということが判明しましたぞ! サメ肌好きとか? 今まで自分も気づかなかった趣味が判明です。
吉永さんいわく、「会社の偉い人たちをチェックするのが楽しいんです」とのこと。家に帰ってから公式サイトを見たら、吉永さんはあの「きみしね」や「あかどこ」のディレクターさんでありました。気づかなかった……K氏、つーかKよ。お前またかよ。なぜに何も教えてくれない! 何を隠そう、きゃんは「きみしね」の熱血サポーターであります! アノ歌! ラヴィ! 今回はKの馬鹿のおかげで残念な結果に。あ、Kってぞんざいに呼び捨てにしてますけど、ちゃんとココロスキャンで「かなり好き」と判定されましたから、心の底からそう思っているわけではないからね。ツンデレみたいなものだから、馬鹿担当K。吉永さん、ぜひまたお仕事ご一緒させてください!
そして今回もテーマ曲が秀逸! 「ココロスキャンのうた」は公式サイトでも聴けるのでぜひチェックしてみてください! やっぱり中毒性のある歌になっています。
あともうひとつ。ココロスキャンのソフトのどこかに「ジャガー」の文字が隠れてます! お、ジャガー? と思って聞いてみると、やっぱり! 書いた方が「ピューっと吹くジャガー」が好きらしい。おお、ジャガーさん仲間! 探してみてくださいね。
いろんなな遊び方ができるココロスキャン! 私もいろいろなものをスキャンしたいと思います。ふふふ……8月16日の発売以降にわたしの側でしゃべると……スキャンされてますぜ!
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