宇宙世紀をまるごと味わえるGジェネ、見参!:「SDガンダム ジージェネレーションスピリッツ」レビュー(1/2 ページ)
全国のガンダムファンのみなさん、「SDガンダム GGENERATION」シリーズの最新作「SDガンダム ジージェネレーションスピリッツ」はもうプレイしましたか? 充実の会話イベント(とにかくよくしゃべる)、迫力の戦闘アニメ(とにかく描き起こし)、巨大ユニットの登場(とにかくデカい)をひっさげた最新作は、PS2で遊べますよ!
9年間、途切れることなくリリースされてきたGジェネシリーズ
バンダイナムコゲームスから発売されているプレイステーション 2(以下、PS2)用ソフト「SDガンダム ジージェネレーションスピリッツ」は、ガンダムファンにはおなじみの「SDガンダム GGENERATION」シリーズ(以下、Gジェネシリーズ)の最新作だ。
Gジェネシリーズの歴史は、さかのぼれば1998年にプレイステーション(以下、PS)で発売された「SDガンダム GGENERATION」にたどり着く(SDガンダムそのものの歴史は1985年に登場したガシャポン商品までさかのぼれるが、ここでは割愛しよう)。「SDガンダム GGENERATION」は、2頭身にデフォルメされたモビルスーツを操り敵軍を倒していくシミュレーションゲームとして好評を博し、その後もシリーズ作品が続々とリリースされた。
据え置き型ゲーム機用のタイトルだけでも「SDガンダム GGENERATION-ZERO」(PS)、「SDガンダム GGENERATION-F」(PS)、「SDガンダム GGENERATION-F.I.F.」(PS)、「SDガンダム GGENERATION NEO」(PS2)「SDガンダム GGENERATION SEED」(PS2)と多くの作品が産まれており、ワンダースワン、ゲームボーイアドバンス、ニンテンドーDS、PSPなどの携帯型ゲーム機でのタイトルも含めれば、“Gジェネシリーズがリリースされなかった年はない”というくらいに長年愛されてきたシリーズだ。
Gジェネシリーズの大きな魅力は、原作を再現した熱いシナリオ、シミュレーションゲームとしての戦略性、そしてプレイの中で自軍ユニットを成長させていく楽しみなど、ガンダムファン、シミュレーションファンのツボをおさえた数々の要素だ。シリーズを通してキャラクター性、ゲーム性ともにしっかりと作られてきたが故に9年間途切れることなく作品がリリースされてきたと言ってもいい。そんな根強いファンに支えられてきたGジェネシリーズの最新作について、お伝えしていこう。
宇宙世紀の名作品、名シーンをぎゅぎゅっと凝縮
アニメ、映画、小説などのさまざまなガンダム作品を再現したシナリオが売りのGジェネシリーズだが、本作にも多数のシナリオが収録されている。
本作では宇宙世紀(「機動戦士ガンダム」の設定である宇宙世紀0079年頃から「機動戦士Vガンダム」の設定である宇宙世紀0153年頃まで)を舞台に、全3部に分かれた構成になっている。一年戦争編、ジオン再興編、次世代闘争編という3つのパートはさらに細かく作品ごとに分かれており、作品ごとにステージが複数用意されているので、そのボリュームはかなりのものだ。シリーズ旧作とくらべて若干削られた部分、省かれた部分もあるのが残念だが、十分やり応えのある内容になっていると言っていいだろう。
「機動戦士ガンダム」、「機動戦士Zガンダム」(劇場版)、「機動戦士ガンダムZZ」などメインどころはもちろんのこと、「機動戦士ガンダム 第08MS小隊」、「機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争」、「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」など、宇宙世紀全36作品(うち16作品はユニットのみ)をバッチリ網羅しているのはうれしいところ。どのパートのどの作品からプレイしてもいいので、好きな作品を徹底的にやり込むという選択肢もアリ。コアなガンダムファンも思う存分楽しめるはずだ。
5万ワードはダテじゃない! しっかりしゃべるおなじみのキャラたち
プレイする際は、一年戦争編、ジオン再興編、次世代闘争編という3つのパートからいずれかを選び、その中のシリーズを選ぶところから始まる。パートとシリーズは自由に選べるが、各シリーズ内に複数存在するステージは必ずステージ1から始まるので、ご注意を。ステージ1をクリアしたらステージ2がプレイ可能になり、その後もステージを進めることでシリーズ内の物語が展開していく。もちろん一度クリアしたステージは、再びプレイすることができる。
ステージが始まると、まずはストーリー解説が入り、その後会話イベントが始まる。原作の雰囲気そのままに登場人物たちが会話をするのだが、とにかくみんなよくしゃべる! 公式資料によると、なんと5万ワード以上のボイスが収録されているとのこと。デモでの会話もさることながら、戦闘時のカットインにおいてもボイスがたっぷり聞ける。ともすれば、名もなきジオン軍の兵士までしゃべる。とにかくしゃべりまくりだ。
アニメを題材にしたゲームは、原作同様のボイスが入っていればいるほど没入感も高まるというもの。筆者としては、初代「機動戦士ガンダム」のシナリオをプレイした時に懐かしさが込み上げてきた。あの名ゼリフもこの名ゼリフもちゃんとボイスになっているのだ。原作アニメの音楽も効果的に使われており、気分は否が応にも盛り上がる。う〜ん、たまりません。
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