世界最強の財宝を巡ってオヤジどもが七転八倒!「アンチャーテッド エル・ドラドの秘宝」レビュー(1/3 ページ)

先祖伝来の財宝を見つけるべく、未知の孤島で大冒険を繰り広げるアクションアドベンチャーが登場。古代神殿の探索にライバルとの銃撃戦など、ハラハラドキドキのアクションがたっぷり楽しめるのだ。

» 2008年01月11日 00時00分 公開
[板橋舟人,ITmedia]

先祖由来のオタカラをめぐって冒険するのだ!

 最近、冒険してますか? 子供の頃に近所の野山をかけずり回ったり、未知の街へ旅行へ出かけたりと、小さいながらも誰しもが冒険を楽しんできたことだろう。直接ではなくても、かつては冒険映画を見てハラハラを楽しんだ方も多いと思う。だが社会人になるにつれ、時間や行動力等の問題が増加し、このような冒険とは無縁になっていく。せいぜい、「行ったことがない居酒屋へ入る」ぐらいではなかろうか。そう、筆者は常日頃から冒険に飢えていたのである。

 そんな折に登場したのが、プレイステーション 3用ソフト「アンチャーテッド エル・ドラドの秘宝」だ。古代エル・ドラドの秘宝を巡って、ジャングルやら古代遺跡を探索しまくるという、冒険心をキュンキュンくすぐるゲームなのである。

 では、物語を紹介していこう。主人公ネイト・ドレイクは、プロの財宝ハンター。考古学や歴史に詳しく、数々のスリルと財宝を求めて数多の地を冒険してきた、プロ中のプロである。そんな彼が今度目を付けたのは、彼の祖先フランシス・ドレイク卿の秘宝だ。

 ドレイク卿は400年前、太平洋でスペインの船団を奇襲、船にあった手紙や地図を奪った。だが、それはエリザベス女王に全て没収、このことは永遠に闇に葬られてしまったかに見えた。時は流れて400年後、ネイトが海底よりドレイク卿の棺を引き上げた。その中には遺骨は無く、代わりにドレイク卿が発見した財宝――エル・ドラドの黄金について記された手記が入っていたのだ。かつて先祖が追いかけた秘宝をめぐり、ネイトの新たなる冒険が今、はじまるのである。

画像 古代遺跡に未開のジャングル、さらには山奥になぜかある潜水艦……と、多彩な場所を冒険するアクションアドベンチャーだ
画像 物語はネイトが先祖の棺を引き上げたところから始まる。中にはエル・ドラドの財宝について記された日記が……

B級映画テイストがプンプンのイベントが満載

 昨今のゲームはやたら美男美女が登場するが、本作の主人公ネイトは濃いオッサン(といっても若者だが)である。さらに、ネイトの相棒となるヴィクター・サリバン、通称サリーは、若干メタボが入った完璧なオッサンだ。一応、ネイトを追いかけるテレビリポーターのエレナ・フィッシャーという女性も登場するが、まあ基本的に本作は濃いオッサンしか登場しない。パッケージからして“漢くささ”全開で、この時点でもう筆者の琴線に触れまくりなのだ。なんか世のニーズとは間違った方向へ進んでいる気がするが、個人的にこの雰囲気は大好物。

画像 右のナイスミドルが、ネイトの友人であるサリー。この“濃さ”は一般的には受け入れられにくいと思うが、筆者的には全然OK
画像 紅一点のエレナ。冒険映画でよく登場する、主人公につきまとううるさ型の一般人だ。海外ゲームにしては胸がおとなしめ

 さて本作の一番の見所は、随所から映画らしさが漂っていることだろう。ゲームの批評として“映画みたい”という言葉は使い古されたが、本作は若干ニュアンスが異なる。なんというか、某洋画劇場のB級テイストが満載なのだ。

 筆者が個人的に気に入ったのは、サリーのセリフ各種。「ずばっと! 言っちゃってくれ」、「いい女だと思っちゃってるだろ?」など、ユーモアあふれるものが満載なのだ。暗闇に入ったときに、このヒゲ面のオッサンが「ん〜懐中電灯ちゃんが必要だな」と言い出した日には、思わず吹き出してしまった。

 主人公のネイトは一人で行動する局面が多いため、色々ボヤくことが多い。墜落した飛行機を発見して「うわ、マジかよ」、ツタを伝って高所を移動しているときは「上を見て 下は見るな」など、あれこれしゃべる。書き出すと大して面白くないセリフなのだが、シーンと非常にマッチしており、否が応でも彼との一体感は増大する。冒険映画でよくある、あんなシーンを体験できるのだ。

 シーン構成やイベントの見せ方はもちろんだが、個人的にはこの翻訳のクオリティにも高い評価を与えたい。もうまんま、洋画劇場のノリをゲームで楽しめるのだ。

画像 ネイトとサリーの性格はいい意味でユルく、会話がかなり楽しい。ちなみに字幕は消すことも可能だ
画像 ネイトは結構独り言が多め。まあ、飛び乗った足場が崩れたら“やばいやばい”と連呼しますわなあ
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/18/news134.jpg 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  2. /nl/articles/2404/18/news025.jpg 生後5日の赤ちゃん、7歳のお姉ちゃんから初めてミルクをもらうと…… 姉も驚きの反応がかわいい
  3. /nl/articles/2404/18/news057.jpg 9カ月の赤ちゃん、バスで外国人の女の子赤ちゃんと隣り合い…… 人生初のガールズトークに「これは通じあってますね!」「ベビ同士の会話、とろけます」
  4. /nl/articles/2404/17/news037.jpg 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  5. /nl/articles/2404/17/news034.jpg 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
  6. /nl/articles/2404/18/news155.jpg 大谷翔平選手、ハワイに約26億円の別荘を購入 真美子夫人とデコピンとで過ごすかもしれないオフシーズンの拠点に「もうすぐ我が家となる場所」
  7. /nl/articles/2404/17/news179.jpg 「ケンタッキー」新アプリに不満殺到 「酷すぎる」「改悪」の声…… 運営元「大変ご迷惑をおかけした」と謝罪
  8. /nl/articles/2404/16/news192.jpg 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
  9. /nl/articles/2404/17/news129.jpg 「ハーゲンダッツ硬すぎ!」と力を入れたら……! “目を疑う事態”になった1枚がパワー過ぎて約8万いいね
  10. /nl/articles/2404/16/news175.jpg 「そうはならんやろ」をそのまま再現!? 「ガンダムSEED FREEDOM」のズゴックを完全再現したガンプラがすごすぎる
先週の総合アクセスTOP10
  1. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  2. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  3. 安達祐実、成人した娘とのレアな2ショット披露 「ママには見えない!」「とても似ててびっくり」と驚きの声
  4. 兄が10歳下の妹に無償の愛を注ぎ続けて2年後…… ママも驚きの光景に「尊すぎてコメントが浮かばねぇ」「最高のにいに」
  5. “これが普通だと思っていた柴犬のお風呂の入れ方が特殊すぎた” 予想外の体勢に「今まで観てきた入浴法で1番かわいい」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評
  8. お花見でも大活躍する「2杯のドリンクを片手で持つ方法」 目からウロコの裏技に「えぇーーすごーーい」「やってみます!」
  9. 弟から出産祝いをもらったら…… 爆笑の悲劇に「めっちゃおもろ可愛いんだけどw」「笑いこらえるの無理でした」
  10. 3カ月の赤ちゃん、パパに“しーっ”とされた反応が「可愛いぁぁぁぁ」と200万再生 無邪気なお返事としぐさから幸せがあふれ出す
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」