何度も言いますが、連邦のMSはバケモノです!!──ギレン総帥のすごさが骨身にしみました:「機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威」レビュー(1/3 ページ)
1998年にセガサターン用ソフトとして産声を上げた、戦略級シミュレーションゲーム「機動戦士ガンダム ギレンの野望」。5年ぶりとなるシリーズ最新作「アクシズの脅威」がPSPにて登場した。やっぱジークジオンな人としては、連邦の連中に一泡吹かせてみたいと思うワケですよ、ね?
自軍を指揮し勝利へ導け──ジャブローまでは何マイル?
1998年に登場したセガサターン用ソフト「機動戦士ガンダム ギレンの野望」。キャラゲームとしては珍しい戦略級シミュレーションで、ガンダム史の“if(もしも)”を体験できるシナリオや硬派な設定、ゲームシステムなどで、多くのガンダムファンから人気を博したゲームだ。
2000年には、その続編である「ギレンの野望 ジオンの系譜」(以下、系譜)がプレイステーション用ゲームとして登場。そして、このたび登場した「機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威」は、その「系譜」をベースに、新たなシステムやシナリオ等々を盛り込んだシリーズ最新作だ。
おなじみ「一年戦争」から「逆襲のシャア」までを舞台に、各勢力いずれかを指揮し、敵勢力の打倒を目指していく。登場キャラクターは200名以上、モビルスーツ(以下MS)などのユニットも400種以上を数えるという大ボリュームで、これに“if”を含めた各種イベントが盛大に華を添える。なお筆者は“ジーク・ジオン”な人種であり、以下それを念頭にご覧いただきたい。
最初に選択できる勢力(シナリオ)は連邦、我らがギレン総帥率いるジオン公国、エウーゴ、ティターンズ、そしてハマーン・カーンが指揮するアクシズの5勢力。各シナリオを進めていくと新たな勢力が追加され、後に選択できるようになっていく。
自軍の発展は敵エリア制圧から
戦略フェイズでは、MS等各種兵器の生産のほか、敵方への諜報、新兵器の開発、資金の臨時徴収や「攻略作戦」(後述)の発動といった指示を、「資金」と「資源」をやりくりしながら出していく。いち早く精強な軍備を整えたいところだけど、MSを生産するにもその機体に見合った「資金」と「資源」を用立てしなくてはならず、またより強力な兵器を開発するにも膨大な時間と金が必要なのだ。
ちなみに、「資源」と言っても鉄や石油やルナチタニウム合金等々イロイロありそうだが、このゲームにおいては各種まとめて「資源」と簡略化し表現している。
「資金」と「資源」は、自軍が制圧するエリアから毎ターン「(資金の)収入」と「(資源の)生産」が入ってくる。この量はエリアごとに決められたものであり、工場を建てたり田畑を開墾したりなんてコマンドはない。したがってそれらの収入を増やすためには敵エリアを切り取って行くしかなく、そしてそれは敵も同じ考えであり、よって地表と宇宙を舞台に激しい攻防が繰り広げられていく、というわけだ。
制圧エリアが広ければその分有利には違いないけれども、このゲームを特徴づける大きなポイントとして「特別エリア」というものが存在する。
「特別エリア」というのは、他のエリアに比べ収入や生産がケタ違いに多く、かつ各種兵器の生産もそこでしか行うことができないという、まさに特別なエリアのこと。例えば日本列島周辺を含むエリア「ニホン」が収入75、生産0に対し、ジオン公国軍の第一次降下作戦(最初の地球侵攻作戦)目標である「オデッサ」は収入250、生産1600といった具合だ(ただしこの生産量は他に比べケタ違いであり、それが最初の攻略目標とされた理由でもある)。
連邦の本拠地である「ジャブロー」や我らが「サイド3」はもちろん、宇宙要塞「ア・バオア・クー」なんかも特別エリア扱いになっている。
そして、この特別エリアは各々に対する「攻略作戦」を発動しないと侵攻することができず、このシステムによってゲーム的縛りが生まれるのだ。同時に、原作と同様の流れも再現している。ただ、敵方はそんなのお構いナシに攻めてくるので、こちらの守備を手薄にするわけにはいかないのだけれどもね。
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