ゲームっぽいなにかを求めて「東京おもちゃショー」に行ってみた:東京おもちゃショー2008
6月19日から6月22日の期間、東京ビッグサイトで開催されている国内最大の玩具見本市に、“ゲームっぽいなにか”を探しに行ってきた。
おもちゃのなんたるかを見ずに“ゲームっぽいもの”のみを探して
国内の玩具メーカーおよび団体252社で結成される社団法人日本玩具協会は、今年の秋冬商戦を占うおもちゃの見本市「東京おもちゃショー2008」を東京ビッグサイトで開催した。期間は6月19日から6月22日の4日間で、はじめの2日間は商談がメインの展示会、週末の2日間は一般入場者も無料で楽しめるショーとなっている。ここでは、+D Gamesイチオシの“なんかゲームっぽいもの”を中心に、筆者の完全な趣味を交えてお伝えする。
昨年の東京おもちゃショーが11万1619人の来場者数を記録し、年々増加の一途をたずるおもちゃの見本市では、今年新たに「日本おもちゃ大賞」を創設し会場内に展示。出展企業は134社(国内115社/海外19社)、約3万6000点のおもちゃが並んだ。今年は長年親しまれていた人気シリーズの復刻や復活がキーワードのようで、大人層へ向けた商品も多い。また、“メタボ検診”や“エコ”といった切り口の商品にも注目が集まっていた。
タカラトミーの中ではなぜか貯金を推してみる
まずはタカラトミーのブースをのぞいてみた。ひときわ会場でも大きなスペースを確保しており、入口から「ハイ・カラ」のデモンストレーションで歌っておりにぎやかだ。映画化も決定した「ヤッターマン」や「トミカヒーロー レスキューフォース」関連が並ぶエリアを眺めながらゲーム関連はないかと歩いていると、「マリオカートWii」のQステアや「ポケットモンスター」関連のアイテムを見つけた。
冒険も金次第――世知辛い世の中です
バンダイの「イケメンバンク」を例にするまでもなく、一昨年末からちょっとした貯金箱ブームだ。「貯金爆弾」や「FACE BANK」など、貯金箱はちょっとした戦国時代の様相を呈してきた。そんな群雄割拠の貯金箱の中から、タカラトミーが8月7日に発売を予定している「貯金伝説 バンククエスト」なんていかがだろうか? このバンククエスト、貯金箱ブームの火付け役となった「人生銀行」のチームが新たに世に送り出す、お金で冒険するロールプレイングゲームだ。
冒険にはとかくお金がつきもの。つらい貯金ではあるが、勇者の装備のため、冒険を進めるためにはいたしかたない。バンククエストでは、お金を入れると自動的に金額がカウントされ、ゲーム内でアイテムを購入することができる。剣や防具、回復アイテムや情報などを得るためには、せっせとお金を貯金箱に投入しなくてはならない。中には1万円以上する武器もあり、これらの高額のアイテムを得ることでクリアが一段と早くなる。なるほど、世の中お金次第……。
5円、10円、50円、500円の硬貨を認識でき、すべて500円で貯金すると約5万円分貯金することができる。では、貯金しないとクリアができないのかと言うとそういうわけでもないらしい。お金はなくとも時間がある方は、かなり厳しいものの数千円の投資でクリアすることができる。ただし、途中で挫折して貯金箱を開けてしまうとレベルはすべて初期状態に戻ってしまうので注意。
なお、発売日には秋葉原でイベントを予定しており、メイド喫茶などでのキャンペーンもあるとのこと。ちなみに、10月10日は“貯金箱の日”になったそうです。数字が挿入口にコインを押し込んでいるように見えるから……らしい。
バンダイブースは貯金箱よりも“棒的なあれこれ”
バンダイブースではまず、入口付近の炎神戦隊ゴーオンジャーとウルトラマンがお出迎えしてくれる。特にウルトラマンのモニュメントはソフビ3000体で構成されており、全高4メートルと巨体。小さなウルトラマンがマッチ棒のように並んでいる様はちょっとすごい。その隣にはこの冬発売予定という開発中のメカゴジララジコンがショーケースの中に鎮座していた。
その後、筆者は乙女でもなんでもないので「イケメンバンク」を華麗にスルーし、「5秒スタジアム」を5秒間だけ体験し通過。まっすぐに棒的なあの商品の元へと急いだ。そう、機動戦士ガンダムになりきれるビームサーベルが展示されているのだ。
「HY2M Air Shock Battle 1/12 ビームサーベル」は、その名のとおり1/12スケールのグリップ部分のみの商品で、動作に対応して音が鳴り、光り、爆発音とともにグリップ部分が振動する。9月下旬の発売を前に、触ることができた。ビームサーベルとはいえ、実際に、ピンク色のサーベルが出るわけではないが、代わりにLEDが光ってくれる。あの、「ピキーン」というニュータイプ音も再現されているからたまらない。
アニメの設定を完全再現し、動作に合わせて光り効果音が鳴る「通常モード」のほかに、主人公の声優古谷徹氏によるアムロ・レイの声で、7つのステージクリアを目指す「シナリオモード」と、常に相手と戦い続ける「対決モード」の3つが収録される。
ただ棒を立たせる「棒ゲ〜」
正直、ビームサーベルまっしぐらだったはずだが、もうひとつ“棒的ななにか”で引っかかったアイテムがある。それが「棒ゲ〜」だ。単にてのひらに製品を乗せ、バランスを取るだけなのだが、その単純明快さにささった。ルールは簡単。メインとなる「バランスゲーム」は、棒を立たせて何秒保てるかを競うだけ。その間、棒はおしゃべりで邪魔したり、経過時間を知らせてくれる。倒してしまうと爆発音が鳴ってゲームオーバーに、999秒保つことができればゲームクリアとなる。
このほかにも合図とともに素早く「棒ゲ〜」を倒す「早撃ちゲーム」や、ロシアンルーレット形式で遊ぶ「フリフリゲーム」、30秒間バランスを保ってそのバランス感覚を測定する「棒年齢」、占いをしてくれる「おみくじゲーム」などが収録されている。
あとは駆け足に
もう一度、言うが筆者は“なんかゲームっぽいもの”を中心に、完全な趣味で東京おもちゃショーを伝えている。とりあえず大きなバンダイブースとタカラトミーブースを取り上げたが、ほかにも“なんかゲームっぽいもの”はたくさんあった。特にトレーディングカード関連と知育ものだ。
“なんかゲームっぽいもの”を取っ払えば、女性らしい動きを実現し、あまつさえキスまでしてくれる女性型ロボット「エマ」や、なつかしのスライムを使った「ビリビリかぜひきワンコ」などが、特徴的で面白い。最新技術のすいを極めたハイスペックなものから、おもわず苦笑してしまうものまで、土日の一般公開日に足を運ばれる方は、ビビッとくるおもちゃを見つけられるのではないだろうか?
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