遅ればせながらくねくねハニィの「E3に行って参りました！」 ：くねくねハニィの「最近どうよ？」（その25）（6/6 ページ）

[くねくねハニィ，ITmedia]

ハニィのあとがき　

　ひっさしぶりぃにアメリカ出張に行ってまいりましたよ〜。ロサンゼルスは暑いんですけど、湿気がないので過ごしやすかったんですが、日本に帰国したらあまりの蒸し暑さにダウンしてしまいました。

　カプコンが「Lost Planet」の映画化を発表したり、あの「Prince of Persia」がセルシェーディングで作られてるとかいろいろなニュースがあったんですけど、実はハニィが一番驚いたのは、AQインタラクティブが日本でAmazon限定販売した「KORG DS-10」を、アメリカで発売するってことかな？　Xeedさん、なかなかやりますなぁ。

　あと、業界のジャイアントEAが「DEAD SPACE」、「MIRROR'S EDGE」などのオリジナルをガンガン開発してる（過去のEAらしからぬ動きと見た！）ので、これらのフランチャイズ化は今後のEAの命運がかかっているなぁとも思いました。ただ、日本ではちょっと難しいタイトルかもなぁ。

　本文では触れなかったけど、アクティビジョンの「Guitar Hero」シリーズやMTV Gamesの「Rock Band」シリーズは、確固たる地位を持った「音楽ジャンル」になったなと改めて思いました。プラットフォーマーのカンファレンスでは必ず触れられているジャンルだし、KONAMIもこれから後追いで「Rock Revolution」を出そうとしてますし（ちょっと遅い気がするけど）、追加ダウンロードとして「楽曲を配信する」ってのはビジネスモデルとしてはロングラン必至の様相。家が広いアメリカだと、あんだけペリフェラルがあっても置いておくところがあるんだろうなぁ。

　それにしても、ゲーム機について述べようとすると、任天堂はあまりに独自路線なので、プラットフォームとしてPS3やXbox 360と比べるのが違うような気がしてきた。高性能エンタメ機とゲーム機の違い。Wiiで映画とか音楽のダウンロードとかしないもんねぇ。あくまでもゲームを楽しむためのハード。どっちが勝ちとか負けとかじゃない。リビングにWiiがあって、自分の部屋にはPS3かXbox 360があるって、ホントの意味での競合ではないから。

　WiiもXbox 360も北米で1000万台を突破した昨今、これでPS3がもうちょっと盛り上がると、いい感じでゲーム業界が活性化するな、と。どのハードに向けて作ったらいいか分からないってメーカーも多かったから、ハードが出回ってそれなりの浸透をしてくると、メーカー側も供給のし甲斐があるってもんよね。

　PS3に頑張ってもらいたいのは、サードパーティ依存率が高いハードであるからってことも忘れちゃいけない。任天堂がソフトのシェアの半分を占めてしまう任天堂ハードよりも、ソフト売上の90％をサードパーティに依存するPS3の方が、いろいろなメーカーからのいろいろなジャンルのタイトルが出やすくなるってこと。ユーザーとして多種多様なコンテンツが提供されるってメリットは、PS3の方が可能性が高いわけですね。また、ソフトメーカーからするとファーストパーティタイトルへ十分対抗できるハードであるってことだから。

　Xbox 360は、そういう意味でも自社タイトルとサードパーティタイトルのバランスがよろしいので、北米でユーザーロイヤルティが高いハードになってるんですね。メーカーとしても「開発しやすい」ってのがメリットだし、ネットインフラ環境も整ってるって意味では乗りやすい。いずれにしても、これは北米での話。日本でマイクロソフトが頑張ってくれないと、Xbox 360のすごさって感じられないんですよね。

くねくねハニィのプロフィール

1967年アメリカサウスダコタ生まれの日本人。

小学生からはゲームセンターに通いまくってやたら大きく育つ。

1990年に都内K大学を卒業後、大手ゲーム会社にて海外ソフト担当となり、2001年に退職。それ以降は自称フリーのゲームアナリストとして暗躍。暗躍しすぎたので名前を変えて表舞台に。くねくねと唐突に現れて「親父ギャグ」をかまして周りの人々のレベルを下げまくる困ったやつ。独特の語り口調ですが、もう慣れてくださいとしか言えません。言ってる中身は至極マジメなので。ちなみに「風来のシレン」が好物で、名前もそこから借用。なんだか公認してもらったそうです。

いまさらE3ってのもいかがなものかと思いますが、なんかいろいろ手厳しいですね。しかもずいぶんと長くなりました。それだけ、心の中でたまったものがあったのでしょう。とりあえず「Best of E3 awards 2008」発表を待ってたら時間が経っちゃいましたな……。