ニンテンドーDSでモモと触れ合う――PostPet DS発表会:東京ゲームショウ2008 マーベラスエンターテインメントブース
マーベラスエンターテイメントは、東京ゲームショウ 2008 マーベラスエンターテインメントブース内のステージにおいてプレスカンファレンスを開催し、ニンテンドーDS向けの新作タイトルとなる「PostPet DS(仮称)」を発表した。
PostPetは、ソネットエンタテインメントが開発するメールクライアントで、1997年にサービスが開始した。ペットがメールを届けたり、さまざまなペットと触れ合えるという、それまでのメールクライアントの常識を大きく覆す斬新なアイデアと、登場するペットのかわいさなどから、女性を中心に爆発的なヒットを記録。昨年、登場から10年が経過した時点で、何か新しいことができないかという思いや、ユーザーからの要望が強かったことなどもあって、今回のゲーム化につながったそうだ。
PostPet DSは、その名の通り、PSPではなくニンテンドーDS向けのソフトとして登場する。ジャンルは「育成スローライフコミュニケーション」で、「ポストペットアイランド(仮称、発表会では”ポストペッ島”と呼ばれていた)」という島で、おなじみピンクのテディベア「モモ」を始めとする11種類のペットたちとの共同生活が繰り広げられる、とされている。
基本的には、ゲーム内でのペットとのふれあいが強調されそうだが、ストーリー性も盛り込まれるようで、いわゆる箱庭育成ゲームとは一線を画す内容になりそうだ。また、今回の発表会では具体的なコメントはなかったものの、PostPetという名前が付いている以上、当然ニンテンドーDSのネットワーク機能を活用したコミュニケーション機能も盛り込まれることになるものと思われる。発売時期は2009年を予定している。
発表会では、ソネットエンターテインメント 取締役執行役員専務の十時裕樹氏が登壇し、「10万本は行って欲しいな」という控えめなコメントがあったが、そこですかさずマーベラスエンターテインメント 常務取締役の和田康宏氏に、「ポストペットですよ、モモですよ、ここは威勢良く100万本とか!」と突っ込まれるひと幕も。「現実的には30万本ぐらいを目指して」という和田氏の言葉に、十時氏も「じゃあ、30万本ということで一緒に頑張って行きたい」と本数を訂正しつつ意気込みを語った。
次に、PostPetの開発者である、ペットワークスの八谷和彦氏、PostPet DSの監督を務めるRoute24の西健一氏、企画を担当するアルファドリームの杉本晃子氏が登壇し、開発の経緯やゲーム内容などについての紹介が行われた。
まず、なぜPSPではなくDSで出すのかという疑問については、「昔、PocketPostPetという携帯端末を出したときに、タッチインターフェイスで直接ペットをなでられるというのがものすごく新鮮だったこともあって、できればNDSで出したいな、と思っていた」と八谷氏。また、「これまではペットがパソコン内でユーザーは外にいたが、今度はユーザーもペットと同じ場所に行って遊ぶような世界を作りたかった」(八谷氏)というアイデアを実現するのに最適なハードがDSだったということだそうだ。
内容に関しては西氏が、「PostPetは、いろんな世界が入り交じったような作りになっているが、いろいろ話しているうちに、物語をのせようということになり、もう少し閉じた世界にした方がいいということになった」と説明。舞台となる「ポストペットアイランド(仮称)」で、ストレスフリーでゆったりした感じの世界が実現され、その中でペットたちと触れ合っていくことになるそうだ。
また、杉本氏は、「私たちはこれまで2Dを得意としていたが、今回初めての3Dで非常に大変だった」と振り返りつつ、3Dで再現されたモモを見てスタッフも「かわいい!」と興奮しているとコメント。この2Dか3Dという部分は、西氏もかなり迷っていたそうだが、ペットとふれあうというコンセプトを実現するには3Dがベストということで最終的に3D化を決定したそうだ。また、ゲーム内ではペットを頭に乗せて移動したり、手に持ってお世話できるそうだが、「手の中で直接お世話しているモモがリアクションしてくれると、予想以上のときめきを感じる」と杉本氏が語っていたように、3Dだからこそ実現できた魅力も多そうだ。
ところで、今回の発表に合わせて、イメージガールとして女優の川村絵梨さんに決定したことも発表された。川村さんは現在ニューヨークに留学中で、発表会には登場しなかったものの、「かわいいキャラクターたちにすごく癒されそうなので、出来上がりを楽しみにしています。今日は会場に伺えずモモちゃんに会えなかったのが残念ですが、これからモモちゃんと一緒にPostPet DSを応援していきたいと思っていますので、よろしくお願いします」とのコメントが読み上げられた。川村さんは今後、CMや雑誌などでPostPet DSを紹介していくことになるそうだ。
最後に、「女性の方に受ける自信はもちろんあるが、男性も含めて皆さんに楽しんでもらいたい」(杉本氏)、「とても楽しい仕事で、キットいいものができると思う。西さんが加わっている理由は、余りかわいくなりすぎないような”毒”担当で、男の人でも楽しめるようにできると思う」(八谷氏)、「”夢”というキーワードで作っていて、面白いエピソードの中にも、最後はちょっとホロリと来るぐらいいい感じになっているので、ご期待いただきたい」(西氏)と、開発担当の3氏がそれぞれにPostPet DSの魅力を語って発表会は終了した。
今回の発表では、ゲーム内でモモをはじめとするペットと触れ合えるという大枠の仕様説明はあったものの、細かな部分についてはあまり言及されなかった。とはいえ、PostPetという革命的なメールクライアントを送り出した八谷氏をはじめとした開発陣は、その枠にとどまらない様々なアイデアを持ち、盛り込もうとしているはずだ。今後の情報に期待しつつ登場を待ちたいと思う。
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