オンライン上に構築された現代戦のリアリズム。刻一刻と変化し続ける戦場で、仲間とともに戦い抜け:「SOCOM: CONFRONTATION」体験リポート(1/2 ページ)
リアルかつ丁寧な戦場描写が人気を呼んでいるTPS「SOCOM」シリーズ。その最新作「SOCOM: CONFRONTATION」を10月30日の正式販売を前に一足お先に体験できるということで、9月22日から開始された体験入隊キャンペーン(クローズドβテスト)に参加してきました!
TPSって難しい?
皆さん、FPSやTPSでなおかつオンライン対戦と聞けば、どんなイメージを浮かべますか。バリバリ楽しんでいる現役シューターの方はともかく、興味があってもなんとなく敷居が高そうで、今まで敬遠してきた人もきっと多いはず。分かる! 分かるよ、その気持ち。銃撃をギリギリで回避したときのひりつくような感覚を、乾ききった戦場の空気や息づかいを体感したいよね? 戦友と書いて<とも>と呼べる、そんな仲間が欲しいよね? なのにアクションやシューティングの腕に自信がないばかりに、遠巻きに眺めているしかないその気持ちが痛いほど分かる! じゃあ、そんな君たちを代表して確かめてこようではないか。例えシューティングの技術がなくとも、TPSを始める資格があるということを! 全国にひっそりと隠れ住むへっぽこシューター諸君よ! さあ、今こそ立ち上がるときだ!
今回プレイする「SOCOM」シリーズといえば、世界中にファンを持つTPSの代表的作品だ。前作からやり込んでいる歴戦の猛者達が、本作を今か今かと手ぐすね引いて待っていることくらいは容易に想像がつく。上の方で大風呂敷を広げてみたものの、やはり不安はぬぐえない。しかし相手とて人間だ。元々持っている技術の差はあれど、βテスト期間の今なら不慣れさからくるミスにつけ込む余地は十分にあるだろう。とりあえずさっさとゲームに慣れてしまえば最低でもカモにされる心配はなくなる。その間にTPSそのものの腕を磨くことは充分できるはず。うむ、我ながら完璧な青写真だ。筆者はひとりほくそ笑みながら体験入隊キャンペーン開始日を待つことにした。
戦場からの生還を目指して
そして9月22日、ついに体験入隊キャンペーンが開始された。はやる気持ちを抑え体験入隊用ソフトをダウンロードし、ゲームをスタートする。
メインメニューが表示される。戦場を選ぶロビーに入れるほか、戦績を確認したり使用するキャラクターの装備や設定を変更できるようだ。武器はオプションパーツを追加してカスタマイズすることも可能なのだが、プレイ前では正直どれが有効なチョイスなのかよく分からない。そこでとりあえずデフォルトのままでプレイし、各種装備の調整は実戦で確認しながら行うことにした。
とりあえず一番人が多いロビーを選択。現在プレイ中の戦場一覧が表示されるので、その中から参加する戦場を選択する。あらたに戦場を作成することもできるのだが、初めてのプレイということで素直に対戦中の戦場にお邪魔することにした。
本作は2チームに分かれての対抗戦となっている。プレイヤーはどちらかのチームの一員となって勝利を目指すことになるのだ。勝利の条件は設定されたルールによって異なる。人質の救出やVIPの暗殺、さらには目標地点に爆弾を仕掛けて爆破しろなんていうものもある。今回参加した戦場の勝利条件は、敵部隊の兵士を(部隊全員で)30人倒すこと。なるほど、シンプルで分かりやすい。しかも倒されてもリスタートOKなので、練習にはもってこいの環境だ。ようし、やってやるぜ。みんな、俺の勇姿に刮目しろよ!
さあ、いよいよゲームスタートだ。ところが、スタート地点には誰もいない。むしろあたりは静寂に包まれているほどだ。激しい銃撃戦を想像していた筆者は少々拍子抜けしたが、まずは操作方法と地形の把握を兼ねて正面に伸びる道を直進することにした。すると突然の銃声と同時に画面が赤く染まり、キャラクターが力なく地面に倒れてしまった。どうやら潜伏していた敵兵に撃たれたらしい。よく考えてみれば、戦場で自分の位置を堂々とさらすなんて聞いたこともない。敵兵の姿が見えないのは当たり前のことで、何の警戒もせず歩きだす方こそ変人なのだ。油断大敵、慎重に進まねば。
その後物陰に隠れながら進むことを覚えたおかげで、訳も分からないうちに撃ち倒されることはなくなった。しかし、ひとたび交戦状態になればあっという間にやられてしまう。こちらも応戦を試みるものの、命中するのは敵兵の射撃ばかり。とうとう一度も敵を倒すことができないまま、初プレイは終了してしまった。筆者のチームは味方の頑張りで辛くも勝利したものの、リザルト画面に表示された筆者の戦績は0-9。つまり倒した敵兵が0人で、逆に倒された回数は9回を数えた。勝利条件は先に30人倒したチームなので、他のプレイヤーに随分助けられたことになる。というか、よく勝てたよ。ホントありがとう。そしてごめんなさい。
だが悲劇はここで終幕とはいかなかった。以降も戦場に出撃する度、めったやたらに撃たれまくる。通路での射撃戦では基本的な射撃の正確さで勝負にならず、敵兵と出会い頭でばったり遭遇すれば、先手を取っても撃ち負ける始末。ならばと障害物で待ち伏せれば高所から狙撃され、逆に高台から覗き込めば下からヘッドショットで倒されるといった具合で、やられ方ばかりが多彩さを増していき、一向に戦果が挙がる気配がない。せめて足を引っ張らないようにと消極的な戦闘を繰り返していても、被害は小さくなるだけでやっぱり足手まといの印象は否めない。やはり筆者には荷が重すぎたということか。全国の同士達よ、すまない。所詮筆者はここまでの男だったようだ。
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