ネズミ年の締めはこれ! 「マッピー」:ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(1/2 ページ)
連載第70回は、ネズミ年最後の回ということで、ナムコの「マッピー」を取り上げてみました。パックマンが“食べる”、ディグダグが“掘る”なら、マッピーは“跳ねる”ゲーム。続編の「マッピーランド」「マッピーキッズ」についても触れてます。
マッピーくんは警察官だよ
今回取り上げるのは、ナムコのアクションゲーム「マッピー」。ネズミの警察官・マッピーを操作し、怪盗猫・ニャームコ一味が盗んだ物を取り返す。1983年にアーケード版が登場して、翌年にファミコンに移植された。
私は昔からこのゲームをよくやっていたが、先のラウンドまで進んだ記憶があまりない。プレイステーションの「ナムコミュージアムVol.2」でもかなりやりこんだけど、1回だけまぐれでラウンド9まで進んだ以外は、どうしてもラウンド8の壁を越えられない。今回もプレイしてみたけど、ラウンド8か6、下手するとラウンド4でゲームオーバーになってしまう。
もしかしたら、“是が非でも盗品を回収するぞ”という使命感が足りないのかもしれない。もっと警察官としての自覚を持ってプレイしようと思い、ファミコンミニシリーズの「マッピー」と、初代のニンテンドーDSを持って桜田門までやってきた。
井伊直弼が暗殺されたことで有名なこの場所に、なぜ私が来たかというと、目の前に警視庁があるから。警察官としての自覚を持つには、ここでプレイするのが一番だろう。
警視庁を眺めながらプレイしてみたが、結果はラウンド4でゲームオーバー。ここは人通りが多く、とりわけ皇居1周のランナーがびゅんびゅん通り過ぎる。しかもすぐそばに交番があり、ホントの警察官が辺りを見張っている。だからゲームをやっていても気が散るのだ。
……いや、この程度で気が散るなんて、まだまだ警察官としての自覚が足りない。もっともっと警察について勉強しようと思い、別の場所へ移動した。
ドアは意外にいろいろ使える
マッピーの舞台は、怪盗ニャームコ一味がアジトとしている屋敷の中。屋敷に潜入したネズミの警察官・マッピーを操作して、盗まれた10個の品物を回収すればラウンドクリアとなる。
マッピーは警官だけどネズミだから、猫が苦手なようだ。だからニャームコや、ニャームコの子で、子分でもあるミューキーズたちに接触すると、ミスになってしまう。猫たちから逃げ回りながら、品物をひとつひとつ回収しなければならないのだ。アジトに踏み込んだ警官なのに……。
アクションの基本は、トランポリンでのジャンプとドアの開け閉め。
屋敷は6階建て(ファミコン版などでは5階建て)だが、階段やハシゴはない。上下の移動は、床の途切れた所にあるトランポリンを使って行なう。だが、このトランポリンがまた古いのか、4回続けて飛んだら破れてしまう。マッピーが床に1回着地したら、トランポリンの耐久力は元に戻る。
トランポリンで跳んでいる間は、ニャームコやミューキーズに触れてもミスにならない。だからトランポリンに乗ってミューキーズとすれ違うこともできるし、ミューキーズに囲まれた際には、何度か跳んで彼らが散っていくのを待つこともできる。
ただし、ニャームコやミューキーズと重なった状態で、うっかり同じ床に着地してしまうとミスになる。これは良くあることなので気をつけよう。
優れたアクションゲームには、基本となるアクション自体が、プレイヤーを感覚的に心地良くさせるものが多い。マリオのジャンプやソニックの高速移動、「クレイジークライマー」でビルを上る動作など。シューティングゲームで弾を撃つのもこれに含まれるだろう。
マッピーでも、マッピーや猫たちがぴょんぴょんと飛び跳ねており、その動きを見ているだけで楽しい。コミカルなキャラクターや明るいBGMも相まって、ゲーム全体の雰囲気が形作られている。
感覚的な楽しさがあるトランポリンに対して、ドアのほうは、その使い方を考えるのが楽しい。
プレイヤーがコントローラのボタンを押すと、マッピーの進行方向にあるドアが開閉する。このドアを使ってニャームコやミューキーズをはじき飛ばして倒すことができるのだ。倒れた猫が気絶している間、マッピーはその場所を通過できる。
また、猫たちもドアを開けられる。ドアは開く方向が決まっているが、猫が手前方向にドアを開けて、勝手に吹っ飛ばされて気絶することも多い。
マッピーが自らドアに、はじかれることもできる。はじかれたマッピーが猫を倒せることを知っていると、プレイがかなり楽になる。スカパー!などで放送されているMONDO21の「ゲームレコードGP」という番組では、ドアの所でマッピーの移動速度を上げるために、この技が使われていた。
ドアの中には、ちょっと厚くて、さまざまな色に光る“パワードア”がある。これを開けると、衝撃波が飛び出して猫たちを吹っ飛ばす。一度に多くの猫を衝撃波に巻き込むと得点が上がり、この中にニャームコが含まれていると、得点が倍になる。
盗品を回収する順番も重要だ
ニャームコたちが盗んだ品物は10個。同じ物が2個ずつあり、続けて取ると、2個目の得点が2倍になる。さらに別のペアを続けて取ると、2個目の得点は3倍となり、以後、4倍、5倍、6倍となる。
また、品物の種類によっても点数が違う。価値の高い物ほど点数が高いようで、最も低い100点の品物はラジカセ(CDプレイヤーでないところに時代がうかがえる)。200点がテレビ、300点がマイコン(PC)、400点が絵画、500点が金庫となる。金庫が最も高得点ということは、中身が入っているのだろうか?
高い点数の物を後に取るほど、ペアで取った時の倍率が高いので、高得点が得られる。といっても品物を取る順番にこだわりすぎると、時間がかかるし、ミスする危険性も高い。途中でミスすると、同じ物を続けて取った時のボーナスがまた2倍に戻るので、結局得られる点数は減ってしまう。どの辺りでボーナス点をあきらめて、取りやすい品物を取る作戦に切り替えるか? その見極めが大事だろう。
ラウンド3は、屋敷内の風船を割っていく“ボーナスラウンド”。床やドアはなく、敵も出てこない。BGMが終わるまでに割った風船の数によってボーナス点が決まる。風船は1個200点で、最後のほうに出てくる大きな風船を割ると2000点になる(この大風船を割るとラウンド終了)。全部の風船を割ると、パーフェクトボーナス5000点が追加される。ボーナスラウンドはその後、4ラウンドごとに現れる。
ラウンドが進むと、屋根裏に入れるようになったり、ベルや落とし穴で猫たちを攻撃できるようになったりする。ただし猫たちのスピードは速くなってくるし、トランポリンの配置も複雑になってくるので、ラウンドクリアするのは簡単ではない。
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