キメラはそのころ、とっくに日本を制圧していた!?「レジスタンス2」Insomniac Games現地取材(2/5 ページ)

» 2008年12月26日 14時49分 公開
[加藤亘,ITmedia]

協力プレイについて

ジェイク・ビーゲル氏

 新たに取り組んだオンラインについては、ジェイク・ビーゲル氏から説明を受けた。オンラインではコミュニティーサイトやSNSの機能で、情報の入手だけでなくクランやパーティーを作る手助けも担っている。ビーゲル氏は協力プレイについて、従来あるものではない見たこともないものを作りたかったと切り出す。それは今までのパラダイムに追随するような形でありながら、彼らの哲学に則するものとしなくてはならない難しさを意味していた。兵士、特殊部隊、衛生兵という3つのクラスが相乗効果を発揮し難関を突破していくという構図と、1体から100体以上の敵と相対することもあるという戦闘バランス、そしてペース配分の密度で緊張感をいかに持続させるかを綿密に組み立てなくてはならないのだ。

 さらに、ミッションは動的に生成されるので、2つと同じものはないとビーゲル氏。6つの協力プレイ用のマップに多様性を表すために、無作為に生成されるステージでは、敵の出現すらプレイヤーの規模やパーティー構成で変わっていく。ミッションクリアの条件をその都度変更して提示、何を得られるのかなど変えていくことで、プレイヤーの飽きを減退させることに成功しているというのだ。

 肝心のストーリーは、キャンペーンモードの内容を取り組みながら、そのバックストーリーとして補完していく形を取っている。ちなみに、キャンペーンでも登場するブレイク率いるスペクターチームが、グレイテックを求めて進むという内容(グレイテックは通貨の代わりにもなり、武器などを獲得するのに使用)。


対戦プレイについて

マイク・ロールソン氏

 また、1つの戦いで60人が対戦できる対戦プレイについてはマイク・ロールソン氏から説明があり、そのコンセプトはまさに“戦場”と明かす。60人同時プレイという脅威のオンライン対戦は、なんのラグも感じられないほど快適なのは、スクワッド(分隊)制を取っていることが起因している。スクワッドは1つのエリアを60人として扱うのは厳しいし、プレイヤーの役割を理解させるための工夫としても機能している。なお、協力プレイおよび対戦プレイについてはさらに詳細にレビューとして掲載しているので、こちらを参照していただきたい。


世界観や視覚について

グラント・ホリス氏

 ちなみにシニアアーティストのグラント・ホリス氏からは、本作の世界観について補足があった。前作から時が流れた1950年代のアメリカを舞台にしている「レジスタンス2」では、キメラの出現により我々が知る歴史とは異なる時間を経た似て非なるアメリカを表現しているという。西洋文化から孤立している地理的要因と、キメラの出現で第2次世界大戦の影響を受けていない歴史背景から、アメリカの古きよき時代の景色とキメラの近代的かつ異様な建造物とが融合した世界が表現されなくてはならない。

 そこで、ホリス氏はスーパー8という8ミリのフィルム感にこだわった。この8ミリフィルムが、1950年〜1960年代に使用されていた視覚的色味を再現し、赤のもつ暖かみや青の冷たさを表現できたのだ。ムービー部分もキャラクターの置かれた環境を視覚的に表現するために、戦場であれば手持ちカメラの臨場感を意識している。


フランチャイズについて

 プライス氏が再び登場し、本作のフランチャイズがどう進展したかに触れる。それは、PS3がローンチする以前の2003年にさかのぼる。当時、インソムニアックではSF的なFPSを開発するべく世界観の構築に取りかかっていた。着手した当初は今のものとはまったく異なるスペースオペラであり、トカゲやタイムトラベルが設定として存在していたとのこと。しかし開発開始から数カ月経過したころ、内容的によくないのではないかという意見が多数出るようになったのを受け、この方向性ではまずいのではないかとプライス氏は考えるようになったのだそうだ。

 こうして再度設定を構築していく中で、舞台を地球に、そして第一次世界大戦の時代にするというアイディアが採用され、コンセプト画の製作にとりかかる段に。当時の武器にSF的なひねりを加えてみたのだが、当時の軍事技術を考えると開発陣がイメージする武器とはギャップがありすぎ、おのずと第2次世界大戦のころにシフトするに至ったとのこと。しかし、これでも問題があった。いわゆる第2次世界大戦を扱ったFPSがほかにも多く存在していたのだ。そこで、新しい工夫が必要と、キメラという異種を歴史の中に放り込んだらどうなるのかを考えたとプライス氏。こうしてキメラが侵攻し、もし第2次世界大戦が起きなかったらという“if”の歴史を横軸に、キメラの技術をも取り込んだ新たな軍事技術と世界観を縦軸に前作は誕生したのだ。

前作では当時のイギリスの景色にキメラの建築を折り込み、独自性を発揮。おのずとキメラという存在そのものが大きくフィーチャーされ、宇宙から飛来した謎のウイルスとして古来から地球を脅かしてきたという設定が生まれた

キメラウイルスは、人間や動物が感染すると変異し、まったく違う生物(キメラ)へと変ぼうをとげる。なお、キメラウイルスは前作で初めて地球に来たのではなく、何百万年前に地球に飛来しているとのこと。その際、巨大なタワーなどを作り、地下に埋もれていたということだ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/29/news009.jpg 天井裏から変な音がする→スマホを突っ込んで撮影したら…… 映った“とんでもねぇ”モノに「恐ろしい」「何これ」と騒然の196万表示!
  2. /nl/articles/2404/30/news021.jpg 11カ月娘、帰宅したママの顔を見た瞬間……! ママ「うれしそうすぎてうれしすぎる」100点満点のお出迎えに「これは可愛いよ」
  3. /nl/articles/2404/29/news020.jpg 亡き父が植えた思い出のモミの木が巨大化→次男が伐採していると兄が現れ…… リアルな庭じまいの記録に共感と応援の声
  4. /nl/articles/2404/30/news129.jpg 「あのおじさん誰?」 お笑い芸人、解散後の激変ぶりにネット驚き「ピスタチオ 懐かし」
  5. /nl/articles/2404/27/news008.jpg 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  6. /nl/articles/2404/27/news009.jpg しぶとい雑草“ドクダミ”を生やさない超簡単な方法が115万再生! 除草剤を使わない画期的な対策に「スゴイ発見」
  7. /nl/articles/2404/30/news049.jpg 1歳女の子に赤ちゃんのころの服を着せてみたら…… 成長感じるほほ笑ましい姿に「プリプリww」「かわいすぎ〜!」
  8. /nl/articles/2404/29/news004.jpg アルミ板に水銀を垂らしたら……? 5000万再生の“衝撃的な実験結果”に「不気味」「一生忘れられない」
  9. /nl/articles/2404/29/news017.jpg 【今日の計算】「37+63×2−1」を計算せよ
  10. /nl/articles/2404/25/news123.jpg 「虎に翼」、「カムカム」の俳優が終盤に登場 急展開の予感に「ホント似合うよね、こういう役!!」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  2. 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  3. しぶとい雑草“ドクダミ”を生やさない超簡単な方法が115万再生! 除草剤を使わない画期的な対策に「スゴイ発見」
  4. 天井裏から変な音がする→スマホを突っ込んで撮影したら…… 映った“とんでもねぇ”モノに「恐ろしい」「何これ」と騒然の196万表示!
  5. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  6. 誰も教えてくれなかった“裁縫の裏ワザ”が目からウロコ 200万再生のライフハックに「画期的」と称賛【海外】
  7. 「電車の中で見ちゃダメ」「笑ったww」 実家からLINE「子ヤギがすばしっこくて捕まらない」→送られてきた衝撃姿が320万表示!
  8. 顔の半分は童顔メイク、もう半分の仕上がりに驚がく 同一人物と思えない半顔メイクが860万再生「凄いねメイクの力」
  9. 元「AKB48」メンバー、整形に250万円の近影に驚きの声「整形しすぎてて原型なくなっててびびった」
  10. スーパーで買ったレモンの種が1年後…… まさかの結果が635万再生「さっそくやってみます」「すごーい!」「手品みたい」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 庭に植えて大後悔した“悪魔の木”を自称ポンコツ主婦が伐採したら…… 恐怖のラストに「ゾッとした」「驚愕すぎて笑っちゃいましたw」
  2. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  3. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  4. 「歩行も困難…言動もままならず」黒沢年雄、妻・街田リーヌの病状明かす 介護施設入所も「急激に壊れていく…」
  5. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  8. 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  9. 築152年の古民家にある、ジャングル化した水路を掃除したら…… 現れた驚きの光景に「腰が抜けました」「ビックリ!」「先代の方々が」
  10. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評