フロム・ソフトウェア×SCEが贈る、本格アクションRPG――「Demon’s Souls」(デモンズソウル)

他者を意識せざるをえないマルチプレイへの誘導と、クラシカルな原点回帰ともいえるゲームデザインが魅力のアクションRPGが、PS3に登場。

» 2009年01月30日 13時48分 公開
[ITmedia]

原点回帰

 プレイステーション 3ではいわゆる正統派のクラシカルなRPGが少なかった。そんなRPGを待ち望むファンの声に応えるべく、フロム・ソフトウェアが開発を担当する本格アクションRPG「Demon’s Souls」(デモンズソウル)が発売される。

 戦いを通じて得られるプレイヤー自信の経験や想像力と、豊富な武器から独自の戦闘スタイルを編み出し、攻略していく。シングルプレイだけでなく、ネットワークにつなげば、他プレイヤーの様子をヒントにした攻略や協力プレイも可能となっている。本作は、PS3のパワーを生かしながら、「丁寧すぎる誘導」「過剰で一方的なムービー演出」といったプレイヤーの想像力や主体性を阻害する要素を排除。ゲーム本来の喜び、「チャレンジ」「発見」「達成感」を提供するタイトルなのだ。

自分だけのキャラクターを作り、多彩な武器から独自の戦闘スタイルを編み出せ!

重武装で強烈な一撃
魔法主体の遠距離攻撃
剣と魔法を組み合わせた戦闘スタイル

戦闘スタイルに合わせて様々なフィールドを自由に攻略

楔の神殿までの旅
ボーレタリア王城
嵐の祭祀場

ネットワークに繋ぐことでさらに広がるプレイバリュー

ヒントメッセージを有効活用
他プレイヤーと協力して強敵を攻略

本格派ダークRPGの世界観

北の国、ボーレタリアの王・オーラントは人跡地の限界、氷山脈の奥地で、巨大な楔の神殿を見出し、ソウルの業を手にした。

ソウルとは、人に隠された、新たな力であるようだった。

だが、ボーレタリアの繁栄は長くは続かなかった。

老境に至ったオーラントは、更なる力を求め楔の深奥に入り込み、そこに眠る古い獣を目覚めさせ、色の無い濃霧と、デーモンたちが生じさせた。

色の無い濃霧はボーレタリアを覆い、デーモンたちは人々からソウルを奪い、喰らった。

ボーレタリアは、瞬く間に、ソウルに飢えた亡者だけが彷徨う亡国と成り果て、霧の裂け目から、多くの英雄たちを飲み込み、そして、誰も戻らなかった……。

濃霧は、静かにボーレタリアから滲み出しつつあり、既に北の地の大半が、濃霧の中に消失していた。人々は、緩やかな滅びの予感に絶望していた。やがて濃霧が、世界のすべてを覆うだろうと……。

そんな中、また1人、最後の希望(主人公)が霧の裂け目からボーレタリアに入り込む……。


ゲームシステム:自由度の高い攻略

キャラクターメイキング

 プレイスタイルにより、自分だけのキャラクターを作り上げることができる。「生まれ」を選択する(騎士、魔術師、盗賊など10種類)ことによって、初期能力、初期装備が決定。さらに、8つの能力値を自由に選択。ソウル(経験値)を消費することで上昇させ、能力を伸ばしていくことができる成長システムを採用している。ソウルはこの世界の「お金」でもあるため、成長とアイテム購入の選択も必要になってくる。

 当然、多種多様な武器によってもプレイスタイルは変わってくる。武器は、右手に2つ、左手に2つ装備でき、剣、槍、斧、盾から、魔法の触媒、拳鉄までそろっている。そのそれぞれに個性があり、例えば癖のない剣、盾受と併用できる突き専用の槍、当て方によりダメージの変化する斧など、いくつも存在する。部位ごとの防具として、兜、胴鎧、手甲、足甲を、自由に選択して装備することもできる。

バトル

 本作は、奥深い駆け引きがキモとなる。「考えて攻略する喜び」を第一に、豊富な選択肢が用意されている。どの武器を使うのか? それを右手で使うのか? 左手、あるいは両手か? 選択はさまざまだ。こうした戦略は、敵によっても変わってくるだろう。敵のバリエーションも多彩で、硬い鎧と盾を持った騎士や金縛りを使う獄吏、刃の通じぬ骸骨、溶岩を泳ぐクマムシ、無数の毒虫たちなど、それぞれの特徴を把握し、弱点や癖を見極めることが必要となる。

エリア攻略

 プレイスタイルにあわせ、自由な順番でブロックを攻略できるのも特徴だ。本作には、5つのエリアが存在するが、これらの攻略は一本道ではない。常に複数の選択肢が存在し、時には行ったり来たりしながら、自由な順番で攻略することができるのだ。もちろん、重装備の剣士が有利なブロックや、弓や魔法などの飛び道具が有利なブロックなどがある。

 もちろん、ダンジョン探索も探索と発見の連続だ。あの宝はどうやればとれるのだろう? どうすればあそこにいけるのだろう? と考えながら進めていくことになる。

他者を意識したシステム

  • 徘徊幻影:本作をプレイしている他プレイヤーの姿が、幻影として表示されることもある。これにより、緩やかな仲間意識、共有感を演出するとともに、プレイのヒントにもなる。
  • 血痕システム:プレイヤーが死んだ場所には、血痕が残り、他プレイヤーに配信される。配信された血痕に触れることにより、プレイヤーの死に様をリプレイで確認することができるので、強敵や危険地帯を演出するとともに、プレイのヒントにもなるだろう。
  • ヒントメッセージ:「この先に宝がある」などのメッセージを、MAPに書き込むことができる。書き込んだメッセージは他プレイヤーに配信され、他プレイヤーのヒントとなり、評価されることになる。メッセージが評価されたら、褒美としてHPが全快する。

「助け合う」マルチプレイが楽しいネットワーク

 本作におけるマルチプレイは、単なる共同プレイではなく、「助け合い」がテーマとなっている。それは前述した他者を意識した「徘徊幻影」や「血痕システム」、「ヒントメッセージ」からも推測できるだろう。

 本作ではプレイヤーが死亡すると、ソウル体と呼ばれる状態になる。ソウル体では、HPが半分になってしまうため、何とか復活しなければならないが、そのための一手段として、「ソウルサイン」を出すことができる。「ソウルサイン」は、他の生きているプレイヤーに転送され、生きているプレイヤーは、ソウルサインからソウル体となったプレイヤーを召喚できるというもの。つまり、召喚されることで、マルチプレイが開始されるというわけだ。

 助け合うことが主題となるマルチプレイでは、ただ一緒に楽しむというよりは、協力することで復活し、強力なデーモンに一緒に挑むことができ、行き詰まりを打破する“道しるべ”的な意味合いのほうが強い印象を受ける。マルチプレイへの自然な誘導を実現するという、新たなコンセプトを持つがゆえに、クラシカルなゲームデザインへの原点回帰が必要だったのではないだろうか?

「Demon’s Souls」(デモンズソウル)
対応機種プレイステーション 3
ジャンルアクションRPG
発売予定日2009年2月5日
価格(税込)6980円
CEROD(17歳以上対象)
(C)Sony Computer Entertainment Inc.


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/27/news008.jpg 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  2. /nl/articles/2404/27/news009.jpg しぶとい雑草“ドクダミ”を生やさない超簡単な方法が115万再生! 除草剤を使わない画期的な対策に「スゴイ発見」
  3. /nl/articles/2404/27/news003.jpg 顔の半分は童顔メイク、もう半分の仕上がりに驚がく 同一人物と思えない半顔メイクが860万再生「凄いねメイクの力」
  4. /nl/articles/2404/27/news005.jpg “女子小学生”がメンズカットしたら……「え!」 その驚きの大変身に「な、なに!?」「絶対モテる」と反響
  5. /nl/articles/2404/28/news005.jpg 「とんでもないものが売ってた」 ハードオフに“33万円”で売られていた「まさかの商品」に思わず仰天
  6. /nl/articles/1901/08/news126.jpg 正体不明の「なにかふしぎなもの」がハードオフで販売→Twitterで情報集まり正体が判明
  7. /nl/articles/2401/18/news035.jpg 「起動しません」 ハードオフで4000円のジャンクPS4購入→電源入れると“驚きの結果”に「そんなことあるんだ」
  8. /nl/articles/2401/26/news015.jpg スーパーで買ったレモンの種が1年後…… まさかの結果が635万再生「さっそくやってみます」「すごーい!」「手品みたい」
  9. /nl/articles/2404/21/news011.jpg 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  10. /nl/articles/2404/28/news023.jpg 飼い主へ驚きの理由でブチギレるタコ 「こんなんうちの3歳児じゃん」「めちゃくちゃ人間くさい生き物ですね」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」