2000年8月7日 更新

新プロレス団体･ノアに「ガッツ」が登場!?

　8月5日・6日，三沢光晴選手率いる「プロレスリング・ノア」が，東京・有明のディファ有明にて，旗揚げ2連戦を開催した。両日とも超満員の客入りで，場外に特設されたモニタ前の観衆を合わせると，2日間で約5,000人もの動員となった。

　試合前のセレモニーで三沢社長は選手を代表し，「夢と希望を胸に」やっていくことを約束。ファンからは熱狂的な拍手と，大三沢コールが贈られた。

　エメラルドグリーンの真新しいマット，選手によるがおのおの新調したコスチューム，またかつてのUWFを彷彿させるレーザー光線を駆使した演出……。実際，第4試合の池田大輔選手などは，アスキーからDreamcastソフトとしてもリリースされた人気コミック「ベルセルク」の主人公“ガッツ”の大剣を手に入場（写真）。その会場が盛り上がる様は，全日本時代には見られなかった光景だ。早くも三沢が目指す新しい方向性が垣間見られた恰好となった。

　だが，ひとたび試合が始まれば，そこで展開されているプロレスは，まぎれもなく“王道”の流れを行く純プロレス。第一試合から熱戦が繰り広げられ，セミファイナルでは，垣原選手がノーフィアーを相手にやや暴走気味のファイトを展開し，場内は騒然となったが，これはこれで意地のぶつかり合いが面白く，今後にも期待が持てる展開だ。

　そしてメインの“新四天王”によるタッグマッチでは，なんと三沢選手が秋山選手に失神KOされるという波乱の幕開け。秋山と組んでヒザの怪我からの復帰戦を勝利で飾った小橋選手だったが，続く2日目の秋山とのシングル対決では，フロントネックロックで前日の三沢同様失神KO負けを喫してしまった。この結果を受け，今後のノアのリングは秋山中心で動くと思われるが，三沢も小橋もこのまま引き下がるとは考え難い。勢いのあるノーフィアーや，初日にいい動きを見せた田上も含め，今後の「ノア」展開から目が離せない！

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