既報の通り，カプコンは本日（4月11日），「仁義なき戦い」「蒲田行進曲」で知られる深作欣二氏を監督に起用したPS2用ホラーADV「クロックタワー3」などの発表を行った。

「クロックタワー3」は，1900年代半ばのロンドンを舞台に起こる猟奇殺人事件を描く作品。恐怖の館で展開するメインストーリーと，史実に基づくサブストーリーで構成され，恐怖から逃げることがゲームの基本となるようだ。カプコンとサン電子によりリリースされる。発売日・価格は未定。

　深作監督以外にも，シナリオに「太陽に吠えろ！」の杉村升氏を，キャラクターデザインに「宇宙刑事ジバン」など特撮でも知られる雨宮慶太氏を，背景デザインには「宇宙刑事ぎギャバン」の野口竜氏を，音楽には小室哲也氏の右腕ともいわれる久保こーじ氏という超豪華なスタッフを採用。今から楽しみだ。

　開発シーンとして，モーションキャプチャの取り込み作業の模様が発表会のスクリーンに映されたが，深作監督のこだわった演技指導に「プロの作品に対する取り組み」を感じさせた。発表会には，主人公のCGモデルとなった美波さんも応援に駆けつけてくれたぞ！

　監督とともに発表会の壇上にあがったシナリオの杉村氏らは，とにかく妥協をしない人だと深作氏を語る。「ゲームのシステム作りなどはかなり進んでいるのに，登場キャラの参考にするため，200人以上役者のオーディションをしたが，（監督は）未だに“気に入らない”と言って，ちっとも決まらなかった（笑）」（杉村氏）。

「まだまだ600人以上のオーディションして決めたい」という深作監督の言葉に，一瞬顔を曇らせる岡本吉起氏らカプコンやほかのスタッフの面々（笑）。ただ，ここまでの“こだわり”が，ほかのスタッフも多大な刺激になっているのは事実のようだ。

　岡本氏が「これだけの大作を任せられるのは，深作監督しか考えつかなかった」と言うように，日本を代表する映画監督がウデをふるうゲーム大作に期待したい。最後に'97年に設立されたクリエイター集団（杉村氏らが所属）“フラグシップ”が，「映画業界とゲーム業界の橋渡しをする存在になりたい」と，岡本氏が発表会を締めた。

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