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E3で宮本氏のパネルディスカッション開催
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E3の2日目となる5月18日(現地時間),開場と同時に,任天堂のパネルディスカッションが行われた。
このディスカッションは,米国のメディア代表者が質問をして,宮本氏がそれに答えるという形で進行。手厳しい質問が次々と……と思われたが,質問の前半は「ゲームデザイナーになったきっかけは?」「一番好きな自分の作品は?(ちなみ初代“ドンキーコング”とのこと)」など,まるで「徹○の部屋」のような,ほのぼのとしたものばかり。リラックスした雰囲気の中,進められた。
宮本氏が「米国はゲームの批評がおおらかでいいね」と言うように,ディスカッション後の来場者の質問も鋭い突っ込みがあったわけでもなく,ちょっと肩透かし。そんな昼の奥様向け番組のようなディスカッションでも,最後には来場者がスタンディングオベイションで宮本氏を称えて終了した。今更ながら,宮本氏がわれわれが思っている以上に米国でカリスマ的存在であることを実感した瞬間だった。
そんなディスカッションのなか,注目された宮本語録をちょっとだけご紹介。
●現在の多人数によるゲーム開発はクオリティは向上するかも知れないが,ドラスティックに仕様の変更などを行うと非常に多くの人に影響を与えることになってしまう。だからムービーを使っていない。「自分たちで自由に創る」ということもゲームクリエイターの醍醐味のはずだ。
●開発チームの面々と打ち合わせをしているとき,問題なのは,「何が問題か分からないこと」だ。
●(「Luigi's Mansion」のデモ映像を見ながら)スタッフから「今度こそルイージを使いましょう(主役にしましょう)」という意見があったので,次のマリオとの間に出そうと考えた。
●(どんどんゲームハードが進化してきていることに対し)ハードがパワフルになったことでゲームに価値が付く時代は終わった。これからは,アイデア次第で簡単に開発したものが面白く,なおかつ人気となって儲かればオイシイことを,ゲームデザイナーやプランナーが,知ってほしい。
[SOFTBANK GAMES]
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