1999年1月4日

'99年はゲーム新時代を迎え

業界が活気付く年になりそう

 

あけましておめでとうございます。

   今年もSOFTBANK GAMESをよろしくお願い申し上げます。

何度も閉鎖の危機に直面しながらも,'99年を無事に迎えることができました。これも読者の皆様のおかげです。ありがとうございます。

 

 さて,今年のゲーム業界,昨年からの流れを受け継いで,面白い局面が多々見られそうです。「'99年の業界予想」のようなおこがましい内容ではないので,気軽に読んでみてください。

 今年の最大の話題は,やっぱりソニー・コンピュータエンタテインメントの新コンシューマー機の動向でしょう。果たして年内の発表・発売はあるか?

 もちろん性能は先行するライバル機を凌駕するものとなるでしょうが,世界に5000万台も普及した現行機からどうやってユーザーを移行させるかが注目されます。かつての任天堂やセガが歩んできた「世代交代」を,SCEは初めて経験することになるわけで,「世界のソニー」の企業力を垣間見ることができるかも。

 対するセガは,Dreamcastのソフトラインアップが春以降,充実しそう。お得意の「隠し玉」はいくつ用意されているのか? 今から楽しみ。サードパーティーのタイトル発表も期待が高まりますね。個人的には昨年末に発表された「シェンムー」は,ゲームの在り方を変えるものだと期待してます。

 任天堂の動きは相変わらずマイペースでしょうが,不況やハード移行問題などでライバルたちが苦しむのを尻目に,今年もいつのまにか一人勝ちしてる可能性も……。

 そして,これも昨年から引きずっている「携帯ゲームマシン戦争」もいよいよ本格化。3月にはワンダースワンが,ゲームボーイを「過去のマシン」にすることが出来るか? 夏から秋にかけてワンダースワンのブームが来ることを楽しみにしてたりします。

 パソコンがさらに安くなりそうなことは,ZDNetのニュースなどで報じられていますが,コンシューマーマシンしか持っていないユーザーがPCを購入するケースも増えるかも。同時にDreamcastなどと併せ,ゲーマーのインターネット人口が急激に増え,GAMESPOTにアクセスしてくれる年となってほしいもの(予測というより希望ですな)。

「ファイナルファンタジー」「ドラゴンクエスト」「セガラリー」……コンシューマー用ソフトはビッグタイトルの発売が目白押しなので,一部メーカーはリリース数を控えるところもありそう。それでも,ビッグタイトルの隙を付いた良質なタイトルは,新しいジャンル開拓をも担うものもありそうです。今年もGAMESPOTでは,話題作以上に,こういったソフトを取り上げていくつもりです。

 ゲーム関係のイベントは,さらに細分化が進むかも。タイトルごとのライヴやらユーザーを交えた発表会などが,毎月あちこちで開催されるかも。その会場すべてに,GAMESPOTのスタッフがウロウロしているのは間違いないでしょう。

 だれでも予想できるような内容ですが,昨年はセガなど一部メーカーを除けば,どちらかというと派手な動きがなかったのに対し,今年は同じような流れでも,市場全体が活気付くように思います。今年もますます忙しくなりそうでなにより……かな? 今年は会社の床以外で寝たいんですけど……駄目?

[原 毅彦,ITmedia]

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