1999年2月1日
既報の通り,パルス・インタラクティブは,Dreamcast用3Dアクションアドベンチャー「UNDER COVER AD2025 Kei」を今夏発売すると発表した。 都内のホテルで行われた発表会において,パルス・インタラクティブの代表取締役社長で,「UNDER COVER AD2025 Kei」の製作プロデューサーも担当する石川雅康氏は,このゲームの構想を3年前から練っていたことを明かした。 「シリコンバレーで仕事をしていて,技術力だけがすごくても駄目だと感じた。これからは技術力とコンテンツがそろったものを提供することが必要。その際,日本から発信する文化はゲームだと判断した」と話す。 米国を仕事の拠点としているだけあって,ゲーム製作にもハリウッドの映画製作でも使われている「ユニット」の概念を持ち込んだ。ユニットとして,開発スタッフを集めたのだ。その結果,原作に大沢在昌氏,音楽にGomi氏,キャラクターデザインにくつぎけんいち氏,ゲームディレクターに米田喬氏といった面々を起用。著名な作家たちでも,あくまでチームの1メンバーとしての立場で,ゲームバランスが偏らないものを目指したという。 原作の大沢氏は,これがゲームデビュー作となる。同氏は,2025年の東京を舞台に女性刑事が活躍するといった簡単なストーリーの説明をした後,最大なテーマは「21世紀に人類が直面する”犯罪との戦い”を描いた」だとした。 デモ映像では,主人公のキャラクターたちがテロリストに挑むシーンが多かったが,ハードボイルドな展開の中にも,大沢氏のいうテーマが伝わってくるようだった。 ついで,「週刊連載を抱えていて……」と残念ながらビデオメッセージでコメントしたのが,キャラクターデザインのくつぎ氏。「女性のキャラクターは,大沢氏の好みに合わせた」と笑いを誘ったが,「女性にもウケるように努めた」という,主人公の女刑事・鮫島ケイはかっこいいぞ。くつぎ氏は,デジタルコンテンツに興味があるそうなので,今後もゲーム業界での活躍が楽しみ。 (次のページへ続く)
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