1999年2月18日

Macはゲーム市場でも

復活できるのか?

 ここ数年パソコンでゲームといえばWindowsで,ハイブリッド版やWindowsエミュレータ上で動作させることはあっても,国内でMacintosh用として開発されるゲームというのも珍しくなった。

 しかし,iMac人気でMacintoshユーザーのすそ野が広がったことで,当然,ゲームのラインアップの充実は必要ではないか? ジョブズ氏がMac用のプレイステーションエミュレータ「Virtual Game Station」を大々的にアピールするのはそういった背景があると思われる。

 ただ,国内においてはまだ販売の目処も立っていないこともあり,各ゲームメーカーのMac版ソフトの動向に注目が集まることになった。

 今回のMACWORLD Expo/Tokyoにおいて,コーエーは「三国志VI」のMacintosh版を2台のiMac上でデモした。

「三國志」は言わずと知れた中国を舞台にした歴史シミュレーション。「三國志VI」は従来のシナリオ7本に加え,手軽にプレイできこだわったシチュエーションを再現するショートシナリオも7本追加されている。

 ただ,このタイトルは昨年末に発売されたもので,新作ではない。コーエーの説明員によれば「現時点でMac用の新作の予定はない」と話す。

 クロストークのブースでは,複数のMacで「ロードランナー2」をデモ。昔8ビットパソコンやアーケードでもハマったあのアクションパズル「ロードランナー」が立体になって帰ってきた。

 立体となって迷宮のようになったフィールド内で,金塊を取りながら,敵を穴に落とすという,昔のまんまのシチュエーションなのだ。8人まで可能なマルチプレイもアツいぞ!

 何とセガ・エンタープライゼスも出展していた。しかしゲームの出展はなし。デモされているのはドラえもんやキティちゃん,ゴジラなど人気のキャラクターを使った教育・エデテュメントソフト。「お父さん」たちが熱心に操作感などを確かめていたぞ。

 配られていたパソコンゲーム「総合」チラシにランチア・ストラトスが描かれているので,「Macにもセガラリー2を移植してください」という声もたくさんあったという。

 メディアヴィジョンのブースでは,テクノブレインのWindows用航空管制シミュレーション「ぼくは航空管制官」を,メディアヴィジョンのWindowsエミュレータが動作するiMac上でデモしていたぞ。

  ほかにもいくつかMacでプレイできるゲームを見ることが出来た。これもiMac効果か? ただ一方で,「iMacを買った人の多くが,インターネットなどを意識して購入し,ゲームプレイを中心に考えたとは思えない。こうしたユーザー層を考えると,移植も含めたMac用ゲームタイトルに力を入れるのは,もう少し市場の様子を見てから」というゲームメーカーの声もあった。

[原 毅彦,ITmedia]


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