1999年3月2日

次期プレステが搭載するのは

「本当の」128ビットCPU!

 ソニー・コンピュータエンターテインメント(SCEI)は3月2日,東芝と共同で次期プレイステーション用の128ビットCPU「Emotion Engine」(エモーション・エンジン)を開発したと発表した。

 各種マルチメディア情報を高速に処理するため,データバス,キャッシュメモリ,全レジスタを128ビット化。0.18ミクロンプロセス技術により,1チップのシステムLSIにすべての演算機能を集約した完全な128ビットCPUの登場となる。

INFORMATION

東芝
URL: www.toshiba.co.jp
SCEI
URL: www.scei.co.jp

「Emotion Engine」は,単一のシリコンチップ上に128ビットのSIMD拡張マルチメディア命令を実行可能な2つの64ビット整数演算ユニット(IU),2つの独立したVLIWアーキテクチャにより実現した浮動小数点ベクトルユニット(VU0,VU1),MPEG-2のデコード回路(IPU),DMAコントローラなどを集積し,現存のパソコンなどより遥かに高速で曲面演算や三次元座標演算を実行することが可能になる。

 また,メインメモリにダイレクト・ラムバス(Direct RDRAM)を2チャンネル採用して,3.2Gバイト/秒のバスバンド幅を確保している。SCEIによれば,これは最新のパソコンに比べて4倍の性能だという。

 ほかにもMPEG3のマクロブロックレイヤ・デコーダを同一チップ上に搭載するなど,デジタル時代のエンターテイメントを統括した超高性能チップといえそうだ。

 CPU全体の演算性能は,スーパーコンピュータ並みの浮動小数点演算性能6.2GFLOPS/秒を実現。3DCGでの処理の演算性能は最高で6600万ポリゴン/秒という,家庭用に向けたとは信じ難い性能となる。

協力:ザ・プレイステーション編集部

[ITmedia]


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