1999年6月1日

セガ入交社長が語った

DCのネットワーク戦略

 本日(6月1日)開催されたセガ・エンタープライゼスの「SEGA New Challenge Conference '99」において同社の入交昭一郎社長は,今度のDreamcastのネットワーク戦略などについて語った。

 壇上に立った入交社長は,この5月にDreamcastが100万台出荷を達成したことを報告するとともに,このマシンをワールドワイドに展開することも発表(既報の通り9月に欧米でリリースされる)。同時に,「ゲームの世界とネットワークの世界の融合を目指す」(入交社長)ことも繰り返し強調している。

 入交氏は,オンラインゲームシステム「Dreamcast HEAT」(ドリームキャスト・ヒート)を用意すると紹介。これは世界を独自の方法で接続することにより,インターネットベースでレイテンシー(通信による時間差)を感じさせないシステムだという。

 日・米・欧において,この「Dreamcast HEAT」を採用,世界中のDreamcastユーザーが,リアルタイムでオンラインゲームを楽しむことができることになる。入交氏によれば,このためのネットワークインフラの構築に,セガは200億円を投入するという。

 Dreamcast HEATの第1弾として,アクションRPG「Baldur's Gate」(バルダーズ・ゲート)がリリースされる(発売日などは未定)。

 このゲームは,協力プレイなどインターネットを介しての多人数参加型ネットワークプレイが可能。コンシューマーゲーマーも,いよいよ世界中のユーザーと一緒に本格ネットゲームをプレイできる時代が来た。

 また,Dreamcast用のインターネットブラウザ「Dreampassport2」(ドリームパスポート)が,7月下旬からユーザーに無料配布される。

 従来版と比較して,動画も閲覧可能になったほか,JavaScriptなどへの対応も図られた。さらに,電子メールに音声や画像データが添付できるようになったぞ。VMSにセーブしたゲームデータも送信できるので,新しいゲームとネットワークのあり方を啓蒙することになりそう。

 セガのネットワーク戦略についても「ドリームキャストマガジン」で詳細記事が掲載される予定。お楽しみに。

[原 毅彦,SOFTBANK GAMES]


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