1999年7月15日

TYOのPS用タイトル詳細

「車ゲームの概念を変える」

 既報の通り,ティー・ワイ・オー(TYO)は7月15日,プレイステーション用クルマゲーム2種を発表した。

 TOYの代表取締役社長,吉田博昭氏は,「TYOはCF制作などを中心に業務を行っているが,今後のエンターテイメントはゲームだと考えている」とし,今後もゲームに注力していくことを明らかに。

 アートラックのレースゲーム「〜アート カミオン〜芸術伝」は,トラック野郎たち自慢の「あの」派手な装飾と,独特のペイントが施されたトラックが疾走するゲームだ。今冬発売予定。

 有名トラックが実名で多数登場,種類も豊富で11トントラックやダンプも愛車にできるようだ。電飾などアートパーツ数は1万〜2万種も用意され,プレイヤーが任意に選んで,自分だけのアートトラックを作り上げることができる。もちろん側面のペイントも般若面や海など,「いかにも」な絵から選択できる。

 基本的にはレースだが,従来のゲームのような画面分割とは違った対戦モードが用意されているようだ。詳細は明らかにされなかったが,このゲームを開発しているTYOのゲーム事業部・細渕哲也氏は,かつて他社の人気アートトラックゲームを創った方で,当然,それを上回るために色々仕掛けを考えているという。

 さらに,アートトラックのカリスマ的ペイント師の関口操氏を監修に迎えた。関口氏は,今回のゲームのために所有するアートトラックのリニュアルをするほど注力しているようだ。

 また,この「〜アート カミオン〜芸術伝」の主題歌・挿入歌の歌唱だけでなく,および演歌楽曲の監修も務める,歌手・北岡ひろし氏も発表会に出席。主題歌を聴かせてくれた(写真)。「漢」(おとこ)の哀愁とカッコ良さをうまく表現した演歌となっている。必聴だ!

 同時にローライダーの世界をゲームにした「Lowrider Hop&Dance」(仮称)を2000年に発売することも発表された。

 アメ車など中心に,ピョコピョコ車体が跳ねたり,荷台がぐるぐる回ったりする改造を施すことがブームになっているという。時々TVなどでも紹介されているから知ってるよね。

 この世界をゲーム化するに当たり,「だれでもプレイできる簡単な操作」を目指すという。ハンドルやアクセルはなく,ジャンプボタンなどだけの設定にする見込みだという。

 ゲームでは,どれだけ車が高く跳ねるかを競う・ホッピング,ボンネットを回転させるなど車をダンスさせて注目をどれだけ集めるか競う・ダンス,そしてクロームメッキなどを施していかに趣味悪……もとい,美しく仕上げるかを競う・ショーカーなどのモードが計画されているようだ。一風変ったゲームで面白そうだぞ。

 また各競技のほか,キレイなお姉さんが舞台を演出するなど,実際のローライダーイベントのゴージャスさを堪能できる内容となりそうだ。

「”車のゲームイコールレーシングゲーム”という概念をぶち壊したい」という細渕氏の気合いに,期待も膨らむ一方だ。


[原 毅彦,SOFTBANK GAMES]


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