ナムコは10月27日,コナミのPS用ソフト「実況パワフルプロ野球'99 開幕版」の製造,および販売などの差止を求める仮処分命令の申立および訴訟を東京地方裁判所に対して行った。
ナムコのリリースによれば,同社が平成6年12月に出願した「ゲームプログラムおよびデータの読み込み方法,ならびにこれを用いたゲーム装置」と題する発明は,平成10年4月22日発行の特許公報により公開され,同年10月22日をもって異議申立期間を終了しているという。
この発明は「メインゲームに先だって実行されるミニゲームで遊んでいる間に,メインゲームのプログラムを読み込ませるもの」(ナムコ)。これによりプログラムのロード時間にプレイヤーがいらいらを感じさせないシステムだ。この特許を使用したナムコのPS用タイトルとして,「リッジレーサー」や「鉄拳」などが知られている。
今年7月にコナミからリリースされた上記特許を使用した「実況パワフルプロ野球'99 開幕版」について,ナムコは10月4日,コナミに対して本件特許権の侵害を通知する警告状を発送したという。リリースでは,その上で具体的な措置の内容や,同CD-ROMの製造・販売の各総数料の返答を求めたとしている。
これに対するコナミの回答は,この特許について「自社製品の中で先行技術がある」と主張。ナムコは調査の結果,先行技術に該当しないと判断し,権利保全のため「実況パワフルプロ野球'99 開幕版」の製造および販売などの差し止めを求めたという。
ナムコでは近々損害賠償請求も追加して行う予定。
[原 毅彦,SOFTBANK GAMES]
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