2足歩行ロボット競技会「ROBO-ONE」の第5回大会が日本科学未来館で開催された。ここでは、1月25日に行われた新設の「ROBO-ONE J-Class」の模様をレポートしよう。
J-Classの意義やJunior with Familyクラスとの違いについては前回の記事を参照してほしい。
J-Classの予選がはじまった。競技方法や規定演技はJunior with Familyのそれと同じだ。
決勝トーナメントに進むのは8チームなのだけど、J-Classの参加チームは「9」である。1チームだけが予選落ちをするというなんとも緊迫したシチュエーション。
「石井孝佳」の「オーカ プロトタイプ」。実はこのロボット、朝、控え室で調整中にCPUがとんでしまったのだ。一度は棄権しかけたのだけど、CPUを持ってきてもらうことにした。ところが、その使者がなかなかこない。なんとかギリギリ間に合ったものの、調整はほとんどできないままの出場となった。高さを変えられるパンチでアピールするけど、歩行がうまくいかない(*1)。結局このマシンが予選落ちになってしまった。
でも、手で削り出しで作ったフレームや、ゲームセンターのゲーム機のジョイスティックやスイッチを使ったリモコンなどは強い印象を残した。
「スギウラブラザース」の「ダイナマイザーJr」。なんとJunior with Familyとのダブル参加である。しかもロボットも同じ。Junior with Familyでは自由度の制限のために付けられなかった腕を装着して登場だ。でも、首がバネなのはいっしょ。
「三沢研究所 堀江支点」の「ちょんまげの啓三-100グラム」。「-」はハイフンではなくマイナス。規定体重よりも100グラム少ないというところからの名称なのだそうだ。おさまっているカゴは、初詣で成田山で買ってきた必勝祈願のアイテム。
デモでは、頭だけで立つ逆立ちという大技を見せてくれる。このために、チャームポイントであるはずの「ちょんまげ」を剃り落としてきたという気合いの入りようだ。その甲斐あって、このマシンが予選1位通過。
「MOTOHIRO」による「HSWR-K01カスタム」。これが、Jr with Familyの前回優勝者の中村茉里香さんのお父さんのロボットだ。身長は20センチと参加ロボットの中で一番小さいが、とにかくよく動く。足は速いし、身体のさばきも機敏だ。
「えのまん」による「SUMO」。自由度7という少なさを誇るロボット。これで3センチの段差もちゃんと越えるのだ。
「斉藤均」の「Looper-L」。脚だけのロボットだ。片足をあげたままの状態で安定していられるので、あげた脚で相手を蹴飛ばしたり、上から踏みつぶしたりという攻撃を繰り出せる。また、その状態で地面に付いている脚を足首から回転させて向きを変えることもできる。なお、looperというのは、しゃくとり虫のこと。
*1 「精神破壊技」の「コマネチっ」が、空振りしちゃったのも痛かったと思う。
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