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“生ペグOK!”の黒いヤツ――再生最強ポータブルDVD「EG-D700」レビュー(1/2 ページ)

» 2004年04月22日 06時59分 公開
[西坂真人,ITmedia]

 エバーグリーンが先日発表したポータブルDVDプレーヤー「EG-D700」。シルバーボディのポータブルDVDが多い中、正統派AV機器カラー(と勝手に筆者が思っている)の“黒色”をまとったイカスやつは、どんなわがまま(メディア)をも受け入れる懐の深さも兼ね備えている。

 実売4万円前後の普及機とは思えないスペックで登場したEG-D700の“再生最強”伝説はホンモノか、実機で検証してみた。

photo エバーグリーンのポータブルDVDプレーヤー「EG-D700」

 やはり“黒”はカッコイイ。

 持ち歩くことを前提としたポータブルDVDは、見た目も重要なポイント。だがポータブルDVDはなぜかありふれたシルバーが多い。本体にディスプレイが内蔵されたポータブルDVDは、視聴の際にボディがどうしても視野に入るが、いくら部屋を暗くしてもシルバーだとボディの存在が気になる。膨張色でボディも大きく感じるなど、“見た目”と“機能”の両面でデメリットが目立つ。

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 一方、ブラックボディは見た目のかっこよさだけでなく、本体がその存在を色で主張しないため画面に集中できる。ボディが引き締まってよりコンパクトに見えるのも、ポータブルDVDとして精神衛生上よろしい。

 実際のサイズも190(幅)×142(奥行き)×28(高さ)ミリで、重さは630グラムと薄型コンパクト。付属のリチウムイオン充電池を装着すると、奥行きが41ミリ増えて183ミリとなり重さは870グラムとなるが、それでもポータブルDVDの中では小型軽量だ。

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 ディスプレイは7インチのワイドTFT液晶ディスプレイを採用。解像度は480×234ピクセルとやや低めだが、実際の映像ではジャギーなどは目立たず、解像感や色再現性などポータブルDVDとしては及第点以上の画質になっている。唯一、気になったのが視野角の狭さ。特に左右と下方向が弱く、2人以上の視聴では正面以外はストレスが溜まりそうだ。

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 インタフェースは出力系がアナログ音声/デジタル音声(オプティカル)/ビデオ(コンポジット)/Sビデオ/ヘッドホン、入力系としてビデオ(コンポジット)入力が本体右側面に用意されている。

photo 各種インタフェースは本体右側面に用意

 付属品にはバッテリー/AC電源アダプター/リモコン/ヘッドホンのほか、AV接続ケーブルやSビデオ用接続ケーブル、国内メーカー製品では別売りのケースが多い車載用シガーソケットアダプターまで同梱され、それらがスッキリ収まるキャリングバッグもついてくる。

再生可能時間は映画1本+α

 付属のリチウムイオン充電池は本体後部に装着。この方法は東芝のポータロウと同じスタイルで、バッテリー容量があまりかせげないのが難点だ。連続再生時間はメーカー公称値で約3時間となっている。

photo リチウムイオン充電池は本体後部に装着

 バッテリーの右側面に小さなON/OFFスイッチがあり、バッテリー駆動で利用する場合にはこれをONにしなければならない。これは再生時だけでなくバッテリー充電時にも必要で、OFFのままだとACアダプターを接続しても充電されないのだ。筆者はこの罠にはまって「バッテリーがいつまでも充電されない」としばらく悩んでいた。ちなみに、フル充電までの所要時間は約5時間。

photo バッテリー右側面の小さなON/OFFスイッチ。分かりづらい……

 実際に映画を視聴して再生時間を確かめてみた。ボディ色とエバーグリーンにちなんで、黒と緑でその世界観を表現しているマトリックスを視聴DVDに選択。上映時間約129分の「リローデッド」は余裕で視聴でき、ディスクを「レボリューションズ」(約132分)に入れ替えて約67分後に画面がブラックアウト。トータルの再生時間は約3時間16分と、ほぼスペック通りの結果となった。

“生ペグ”もOK!――ポータブルDVD最強の再生機能

 再生可能なフォーマットは、DVDビデオ/音楽CD/SVCD/VCDのほか、CD-R/RWに記録した音楽データ(MP3/WMA)や画像データ(JPEG)、DVDレコーダーなどで録画(ビデオモード)したDVD±R/RWと実に多彩な形式に対応している。特に、DVD-R/RWだけでなくDVD+R/RWが使えるのはうれしい。

 そして注目したいのが、MPEG-2/1ファイルの再生機能だ。

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