これまでまったくなかったわけではないが、ビデオファイルを持ち歩いて外出先などで楽しめる、携帯型ビデオプレーヤーがここにきて揃ってきた。先日紹介したソニーのハードディスクマルチプレーヤー「HMP-A1」もそうだ。Windows Portable Media CenterやPSPが発売される前の駆け込みリリースという感もなきにしもあらずだが、使いたいコーデックも人それぞれだろうから、製品の種類は大いにこしたことはない。
システムトークスが発売した「ムービービジョンAV」(USB2-MVA)は、2.5型カラー液晶とCFカード(Type I)スロットを装備し、MPEG-4動画やMP3音楽、JPEG画像を閲覧可能な製品だ。昨年発売ずみの「ムービービジョン」(USB2-MV1)はポータブル製品ではなく、外部テレビとAC電源への接続が必須で、再生動画形式はMPEG-1/2およびモーションJPGだったので、似ているようで、まったく異なる製品ともいえる。
さらにUSB2-MVAでは最大の特徴として、ビデオ入力端子からキャプチャーしたビデオを単体でエンコードできる。つまり、この製品は単なるプレーヤーではなく、レコーダーでもあるのだ。また、本体の裏側にはHDDコネクタが用意されており、オプションのハードディスクユニット「MVA-OP20HD」(1.8インチ/容量20Gバイト)を合体させられる。
製品サイズは、72(幅)×104.5(高さ)×20.5(厚さ)ミリ、重量150グラムと、なかなかコンパクトに仕上がっている。ハードディスクユニット装着時は厚さが約30ミリ近くになってしまうが、重さのほうは合計でも235グラムなので、特に扱いづらいとは感じない。白いプラスティック製のボディは、高級感こそ漂わないが、すっきりした印象だ。
搭載する液晶画面は、480×234ピクセルで、動画や写真は多少の色のちらつきは見られるものの、解像度は低くはない。しかし、メニューのファイル名一覧表示などの文字はかなり見にくい。外部テレビに出力してみると、「W」などで若干おかしな部分は残るが、ほかはましになる。内蔵した液晶画面の性能をもう少し配慮して、フォント選択や画面設計を行うべきだったろう。
操作ボタン類はこうしたプレーヤーの一般的な配置と同様だが、左側面にAV入力、右側面に録画スイッチ、さらに、前面には再生制御やカーソル移動、セットアップなどを行うボタンのほかにCF-HDDの切替ボタンがあるのは、この製品ならではといえるだろう。また、PCからのファイル転送は、もちろん、CFカード経由でやりとりしてもいいし、USB(2.0対応)接続も利用できる。
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