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走れ、ロボット〜「ROBO-ONE Dash time trial」っぽいかもしれない(1/3 ページ)

» 2004年06月07日 22時26分 公開
[こばやしゆたか,ITmedia]

 6月6日、川崎市産業振興会館で、「ROBO-ONE Dash time trial」が開催された。これはいつものホールを使っての「大会」とは異なり、大会議室のような部屋(部屋のなまえは展示会場なんだけど)を使っての、こじんまりとしたイベントだ。

 ROBO-ONE Dashというのは、ようするにかけっこである。二足歩行ロボットが2メートルの距離をかけぬける速さを競うものだ。ただし、ただ走るだけじゃない。スタート前には頭をゴールの反対側にした状態でうつぶせになっていなければいけない。スタートの合図で、「起き上がって、180度反転して、ゴールを目指して走る」というのが競技の内容である。本大会でのDashは、2台ずつで早く着いたほうが勝ちというトーナメント戦なのだけど、今回は1台ずつでタイムを競うスタイルでおこなわれた。「time trial」というのはその意味だ。

 練習は何回してもいいけど、本番は3回。そのうちでもっともよいタイムが、そのロボットの記録となる。

 フィールドは、ROBO-ONE(どつきあいの)で使われるリングと同じ素材のパネル。ただしサイズは4分の1を、4枚長く並べたものだ。ところが、このパネルが反っちゃってた。カマボコ型に反って中央が浮いていたり対角線方向に沿って、必ず1つの角は空中に浮くようになっていたり。スタッフが試行錯誤しながら、いちばんましと思われるように並べはしたのだけど、それにも限度がある。継ぎ目で微妙に(0.5ミリくらいかな)高さが違っちゃったりする。

 ゴールの先には赤いクッションが置かれている。実は、これもルールの規定のうち。ロボットが視覚を持っているなら、この「赤」を目指して走ればいいということを想定しているのだ。でも、今回参加したロボットには、その手法を取り入れたものはなかった。起き上がって、向きを変えて、目をつむったまま(最初からないわけだけど)とにかく走るという技だ。

 みんなして視覚なしっていうのは、今のロボットの流れからするとちょっと意外にも感じたのだけど、センサーをフィードバックしてたら遅くなるのだ。タイムトライアルってことを考えると、これはつらい。それなら、とにかく走っちゃったほうがいい。コースの幅は90センチある。2メートル向こうに行くまでに±45センチずれなきゃいいのだ。トライアルも3回あるし、そのくらいならセンサーなしでいける。きっと。

 ところが、コースが平面じゃない。平面なら180度ちゃんとターンできるはずのが、少しズレる。まっすぐ走っているはずが、コースの微妙な坂に足を取られて、どんどんそれてしまう。

 おかげで死屍累々。

 

photo 動画はこちら(2.5Mバイト)

 さすがだったのは、吉村浩一氏の「R-Blue EZ」。朝、まだみんながあんまり揃っていないうちに、38.40秒で成功。しばらくは、これがみんなの目標タイムとなる。

photo 動画はこちら(1.9Mバイト)

 このあとは、みんな練習を繰り返すばかりで、なかなか本番にふみきるものがでなかったのだが、ここにこうじ氏のおなじみ「マジンガア」登場。

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