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ロボット自作のススメ――JAPAN ROBOTECH、自作用パーツ群を発表

» 2004年06月10日 23時08分 公開
[中嶋嘉祐,ITmedia]

 JAPAN ROBOTECHは6月10日、ロボット自作用パーツ群「RoboDesigner」を発表した。ロボット工学用の教材として、中学から大学までの教育機関に売り込む考え。「ツクモ ロボット王国」ほか、教材取扱店などで7月上旬に発売する。

 JAPAN ROBOTECHは、福岡市の支援を受けるロボット関連ベンチャー企業。RoboDesignerの開発や、これを使った教育カリキュラムの構築をめぐっては、早稲田大学理工学部の高西淳夫教授をはじめとする現場の教育者から協力を受けた。

 同社の資料によると、日本でロボット競技会に参加する子供の数は数万人。ロボット競技は日本だけでなく、欧米諸国や東南アジア、オセアニア諸国にも広まっているという。こうした背景を踏まえ、RoboDesignerによって「ものを組み立てる過程から科学知識の基礎を理解させるとともに、論理的思考力を養う教育を広めたい」と河野孝治社長は意気込みを述べた。

 RoboDesignerは、制御用のコントローラ製品、本体を形作るパーツ製品、周囲の環境を計測するセンサーなどの入力系製品、動力となるギアボックスといった出力系製品で構成される。またユニバーサルデザインに準拠し、田宮模型のギアボックスなども組み合わせやすいという。

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 ロボットの自律プログラムはC/C++言語などで開発できるほか、独自のプログラム環境「TiColla」で構築可能。TiCollaでは、タイル状のオブジェクトを配列することで制御プログラムをつくることができる。

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 JAPAN ROBOTECHは、各製品をバラで販売。さらに、ロボット製作に必要なパーツを一式そろえた製作セット「RDS-X01」と、計測・制御用の電子回路のみをまとめた「RDS-X02」を発売する。価格はRDS-X01が9975円(税込み)、RDS-X02が6300円(同)。

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 現状のパーツではタイヤ移動型のロボットしか製作できないが、アドバンス版のモジュールを後日リリースし、多間接のヒューマノイド型ロボットにも対応する考えを示している。

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