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各種メモリカードやHDDユニットからDivXなどが再生可能な「MultiR HDD」レビュー(1/2 ページ)

» 2004年06月11日 15時26分 公開
[浅井研二,ITmedia]
Photo MultiR HDDに付属の「MTHDD」を差し込んだ状態。リモコンはやや大きめ

 カノープスでは、DVDメディアに保存された動画や音声、静止画ファイルを再生するパソコンファイルプレーヤーとして、「MultiR DVD」を先にリリースしていたが、それに続くMultiRシリーズとして、「MultiR HDD」を発売した。

 この製品では、本体に各種カード対応スロットを装備するほか、2.5インチHDDを収納してプレーヤー本体と合体可能な「MTHDD」も標準付属している。つまり、「MTPlayer MP20-HDD」の流れを汲む製品だ。Multi RDVDと同じシリーズとはいっても、対応するファイル形式など内容は異なり、要はパソコンファイルプレーヤーという用途の面で、同じくくりで扱っているだけのようだ。

 使用可能な記録メディアは、スマートメディア(8〜128Mバイト)、コンパクトフラッシュ(TypeI/II。マイクロドライブ1Gバイト可)、メモリースティック(8〜128Mバイト)、SD/MMC(8〜256Mバイト)、そして、MTHDDへ入れた厚さ9.5ミリ以下の2.5インチハードディスク(最大120Gバイト)となる。

 また、対応するファイル形式は、動画がMPEG-2(プログラムストリーム)のほか、MPEG-1(320×240ピクセル以上の解像度をもつシステムストリーム)にも対応し、さらに、スペック上は付属ソフトで出力したものという条件付きだが、DivXも再生可能になった。音楽と静止画に関しては、MTPlayerと同じく、MP3およびJPEGだ。ただし、VBRに対応し、ID3タグを利用した表示(アーチスト、曲名)もされるようになっている。

Photo 本体にも最小限の操作ボタンとジョイスティックが配置されているので、リモコンなしでの操作も可

 本体は162(幅)×111(奥行き)×30(厚さ)ミリ/270グラム、出力端子はSビデオ(別売のS-コンポーネント変換ケーブルも利用可)、コンポジットビデオ、VGA(ケーブル別途必要)、ステレオ音声(ミニジャック)というのも従来とまったく変わらない。主電源は背面にスライドスイッチがあるが、普段はリモコンで電源オン/オフすればいい。

 リモコンは、以前のカードタイプから変更され、やや大きめのものとなった。それほど複雑な操作をするわけでもないのに、ちょっと大きすぎる気もするが……。電源を入れると、MultiR DVDのロゴが表示され、短い起動音が鳴る。

Photo 従来と同様、複数のメディアが見つかった場合は、最初にたずねてくる。メッセージは日本語

 複数のメディアを挿入している場合、最初にどのメディアを再生するかたずねる画面が表示されるので、リモコンのカーソルで選択する。あとは、「FILE」ボタンを押して、ファイルライブラリモードでディレクトリをブラウズしていくか、「VIDEO」「MUSIC」「PHOTO」ボタンを押して、それぞれビデオ、音声、画像のみをリスト(ビデオと画像はサムネール一覧)表示するビデオモード、ミュージックモード、フォトモードを呼び出せばいい。インタフェースも概ねMTPlayerと変わらないが、各種メッセージやファイル名の日本語表示には対応した。

十分に安定した映像

 今回はSビデオで接続してみたが、十分に安定した映像で、MPEG-2で再生した動画はなかなか美しく、早送りの動作も滑らかだった。(操作状況を示す「早送り2」などの文字が小さいのは少し気になったが)。

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