イー・アクセスは6月14日、実験を進めている次世代モバイルブロードバンド技術「TD-SCDMA(MC)」の実測データを公開した。1基地局あたりの収容能力を示す“セクタスループット”は、基地局から2キロ地点で4.65Mbpsという結果が出た。
イー・アクセスは5月28日に実験局本免許を取得しており(4月21日の記事参照)同社ビル屋上に基地局を設置して実験を行っている。今回、同社から2キロ程度離れた三田2丁目付近に3端末を用意し、定点スループット測定を行った。結果は以下のとおり。
端末 | 端末1 | 端末2 | 端末3 | セクタスループット |
---|---|---|---|---|
下り平均 | 1.65Mbps | 2.03Mbps | 0.964Mbps | 4.65Mbps |
なお、TD-CDMA方式は上り:下りの比率を変更することが可能だが(2月10日の記事参照)、今回は上り:下りを1:1に設定している。
イー・アクセスの新規事業企画部、諸橋知雄本部長は、この数値に満足していると話す。
「(技術上)一番気になるのは、セクタスループット。理論上は最大セクタスループットが5.4Mbpsだが、アンテナからある程度離れた場所でも平均セクタスループットが86%に達している。非常に良好な数字だ」
同氏はまた、IMT2000技術調査作業班の資料によれば、ソフトバンクなどが採用する可能性があるとされるTD-CDMAのセクタスループットは「理論上1.5Mbps。いかにTD-SCDMA(MC)が技術上優位であるかが分かると思う」と付け加えた。
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