ダビング機能は、2003年モデルからは大きな変更はない。高速ダビング時には、並行してテレビの視聴や録画、録画済み番組の再生が可能だ。ダビング速度の向上が便利さに磨きをかけたことは間違いない。また高速ダビングでは、チャプターもきちんと引き継がれる点も便利だ(DVD-VRフォーマットなら等速ダビングでも)。
ただDVR-620H-Sは、ダビングとファイナライズ処理を分けていて、ファイナライズ処理中の録画は行えない。その代わりといっては何だが、DVD-RWメディアなら、DVD-VRフォーマットだけではなくDVDビデオフォーマットでダビングした場合でも、ファイナライズ解除を行い、追加ダビングを行うことができる。再生互換性の高いDVDビデオフォーマットで1度ファイナライズしても後から追加できる点は、大きなメリットといえるだろう。
CMカットダビングが手軽なのも魅力だ。番組の本編がモノラルか2カ国語放送であれば、録画時にオートチャプターを有効にしておくだけでCMの境目にチャプターを設定してくれる。ダビング時には、「チャプター編集」を選択し、CM部分だけを消去すればいいのだ。この場合、HDDに録画されているオリジナルはそのままなので、誤操作で本編を削除しまうといったミスもない。
ダビングで気になるのは番組の選択画面だ。サムネイル付きの一覧からダビングしたい番組を選択していくタイプなのだが、この段階ではダビングに必要な容量が明示されない。したがって、選択処理を完了しないと高速ダビングが可能なのかどうか判別できないのだ。もう一工夫ほしいところだろう。
また、ダビング時の番組選択画面は、4番組ずつ表示されるだけで、番組名などでソートすることはできない。連続ドラマを一まとめにダビングするといったときは、番組を探し出すのがちょっと面倒になりそう。こうした点は、是非とも改善を望みたい。
今年に入り、各社が先を争うように追加しているのが、新しい長時間モードだ。パイオニアの場合、従来はDVD片面に6時間録画できたEPモードが最長録画モードだったが、今回の「SLP」モードは8時間の録画が可能になっている。ビットレートは概ね1Mbps程度で、ほぼビデオCD並みだ。
ここではDVフォーマットで収録されたビデオ素材をDVデッキからSビデオ入力し、SLP、EP、LPの3つの録画モードで録画して比較をしてみた。掲載する画像はPCでキャプチャしてからJPEG圧縮しているため、テレビで視聴したときとはまた異なる印象になると思うが、条件は同じなので相対比較にはなるはずだ(いずれもクリックで拡大)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR