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松下電工の病院ロボ、池田病院に試験納入

» 2004年06月25日 17時16分 公開
[ITmedia]

 松下電工は6月25日、病院内でカルテや薬を人に代わって運ぶロボット「HOSPI」(ホスピー)を大阪府池田市の市立池田病院にテスト納入すると発表した。エレベーターに自分で乗って移動することもできる自律型で、同市内の小学生とのふれあいも予定されている。

 同社が2004年に発売した病院内自律搬送ロボット(関連記事)。高さ1.3メートルで、最大1メートル/秒の早さで移動できる。走行経路ガイドなしでの病院内の移動に加え、エレベーターを使った各階の移動も可能。PHS通信をエレベーターの遠隔コントロールに使い、あらかじめ指示された行き先に従い、無線通信でエレベーターの呼び出しからドアの開閉、行き先階の指定などをロボット自身が行う。

 レーザーレーダーや超音波センサーで障害物を検知し、病院のベッドのようなパイプ構造物も確実に回避。通路で邪魔になる場合は道を空けるよう指示も可能だ。

 価格は、標準モデルが約800万円、エレベーター搭乗機能付きは約1000万円。

 同病院の新棟が同日完成したのに合わせ、7月1日から新棟3階の開放病床と同4階の一般・救急病床、旧胸1階の総合受付間でカルテやレントゲンフィルム、書類などを運ぶ。年内にわたってテストを行い、本格導入を検討する。

 同市は教育改革特区として、「科学・情報の時間」を小学校高学年に新設し、科学的思考力や情報活用能力の育成を試みている。HOSPIも一役買うことになり、6月28日には同市の北手島小学校の5年生約100人が同病院を訪問、ロボットについて学ぶ。

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